♯18 男友達

ベアン講演会場で、チャービルは今日語る会を行っている。


今日はウィーダです。もう有名ですよね、イギリスの作家でフランダースの犬の作者。俺はこの小説家が好きです。今日はこのフランダースの犬に関わりについて話そう。フランダースの犬に出てくるパトラッシュ。彼、どんな犬種かわかりますか? 色んな説があります。ベルジアン・シェパード・ドッグ、マリノア。これについておれの友達は言いました。「僕はあれは犬じゃなくて狼じゃないか?」てね。


そこで、お客さんが少し笑う。


そうです。彼はそもそも犬ではなく狼と言ったんです。そんな馬鹿なことあるか? それはもうフランダースの犬じゃなくて、フランダースの狼だ。彼の頭はどうやら犬と狼は一緒に見えるらしい。まあたしかに

同じイヌ属ではあるけどね。


と、チャービルは笑う。


するの講演会が終わる。その後、いつものように舞台をおりてバーに入る。


すると、女性に声を掛けられる。


レイラ、紅茶をくれ。


ねえ、今日もお酒飲んでくれないの?


ごめん、これから用事あるんだ。今グスマン待ってる。


そっか、今日はマスカットティーよ。


ありがとう。


レイラは仕事に戻る。その後別の女の子に声をかけられたのだが、綺麗な女性だった。


ねえ、あなたビル?


ええ、そうですが?


初めまして私、シドニー・ジョンニンです。あなたの講演聞きました。


ありがとう!


とてもユニークな内容ね。色んな語る会を見てきたけどここまでユニークに紹介して語るのはあなただけよ。面白い。


そうなんだ! ありがとう。


実はあなたのファンなの。もし良かったらサインでもくれないかしら?


いいよ、どこに書く?


じゃあ、このパスケースで。


わかった。


と、チャービルはパスケースにサインを書く。


ありがとう。後、この後カフェでもどうかな?


カフェ? ごめん、いまから友達と待ち合わせなんだ。迎えにくる。明日なら大丈夫。


わかった。


シドニーは用紙に番号を書いてチャービルに渡した。


これ、よかったら番号よ。


わかった、今日の夜電話するよ。


と、そこにグスマンが来る。


ビル! ごめん待たせた!


ああやっと来たか、行こう。またねシドニー。


ええ、ビル。


と、シドニーは少し寂しそうにビルと別れた。


──────── チャービルの部屋


部屋につくと、ゆっくりするチャービルとグスマン。


グスマンはテレビをみる。


なあ、今日何曜日?


と、グスマンが言う。


今日? 木曜日だ。


木曜日? ドニス物語がやるな。


あー、あのドラマね。ドニスは笑える。


ああ。


と、グスマンはドニス物語をみる。現在夜19時だ。


そこにケリーが部屋にやって来る。


やあ! グスマン、ビル!


やあ、ケリー。


と、チャービルは言う。


何見てるの?


ドニス物語だ。


と、グスマンが言う。


あー、あのドラマね。シットコムよね。


そうだな。


そうだ、1個気になったことがあんだけど、ケリー。


と、チャービルが言う。


なに?


この前待ち合わせって、誰だったのかな? おれは好奇心旺盛だから気になっちゃうんだよねー。


と、チャービルが言う。


それはまああれよ、男友達よ。


あれ? 君に友達居たっけ? おれとグスマンと数少ない女友達のアンケ・マルツだけだ。


そうね…… 。


と、顔をポリポリとかく。


ほら嘘だな。


わかった、そうよ好きな人とデートしてた。でもまだ付き合ってない。


そうか、ほらな。


ねえ、もう帰る。またね、2人とも。


ああまたなケリー。


と、ケリーはチャービルの部屋から出た。


ケリーのデート相手は誰なのか。

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