可愛い幼馴染は俺のアレを握らないと安心して眠れないそうです……。~俺の〇〇〇は片想いの彼女にとって安眠グッズがわりだと!?~
アニメ同好会の♡イケナイ♡課外活動へようこそ!!【俺のアレ】プラスシチュエーション。
アニメ同好会の♡イケナイ♡課外活動へようこそ!!【俺のアレ】プラスシチュエーション。
「……
日曜日の昼下がり、部屋のソファーで居眠りしていた俺は、突然の乱入者に叩き起こされてしまった……。
「な、何だ、お前ら!! いきなり何なんだ!! み、
乱入者たちの出で立ちはマスクとサングラスで顔を隠しているが、正体はバレバレだった……。
中央に妹の未祐、その後ろの二人はアニメ同好会の
「あ、もうバレちゃった、ちょっとは空気読んでくれないかな……。それとお兄ちゃんは未祐との約束を守るために、今日から男の娘モードなんだから自分の部屋だからって気が緩みすぎだよぉ!! それとスカートの取り回しには充分気をつけてって言ったよね? ソファーで大股を開いていたらパンツが見えちゃうよ!! そんなんじゃすぐに男バレしちゃうから……」
そうだった!? 俺はしばらく女装男子として過ごさなければいけないんだ……。
きっかけは他愛のない兄妹ケンカが発端だった。
*******
『……未祐、お前って女子高生になったのに、お化粧が地味すぎないか? ほらもっと盛ってみるとかさ、ギャルとまでは言わないけど、盛っているのはまな板のおっぱいだけなんじゃないのか、なんちゃって!!』
「……ひどい。未祐めちゃくちゃ傷ついたよぉ!! 拓也お兄ちゃんなんてもう知らないから!!』
いつもの冗談のつもりだったが俺はどうやら未祐の地雷を踏んでしまったようだ。
『未祐すまない、まな板というのは言い過ぎた。訂正するよ!! お前の胸はおっぱいと言うより可愛らしいちっぱいだった……』
『な、な、何ですってぇ!! 拓也お兄ちゃんは最低だよぉ……。未祐がどんな気持ちで毎朝チュチュ〇ンナの特盛ブラを使って制服の下のお胸を作る苦労をしているのか知らないから、そんなデリカシーのない言葉が言えるんだ!!』
『……み、未祐!? お兄ちゃんが本当に悪かった!! お詫びにお前の言うことを何でも聞くから、どうかデリカシーのない俺を許してくれっ!!』
俺はフル土下座の姿勢で未祐に必死で
『……本当に未祐の言うことを何でも聞いてくれるの?』
*******
成り行きとはいえ、俺は未祐から罰ゲームとして、なぜか女装を命じられたんだ。
俺はまだ気が付いていなかった。未祐の背後に本当の黒幕がいることに……。
俺はたった一人で、強大な敵に立ち向かわなければならなかったんだ。
「そうだ、兄上殿!! 今回は完璧な女の子にならなければ、このアニメ同好会の課外活動の行く末が大変なことになってしまうからな……。それと先日のわんこの着ぐるみの件は大変無礼なことをして本当に申し訳なかった。今日の体調は大丈夫なのか?」
アニメ同好会部長の
俺の肩に手を置き、気持ちを
……沙織さんの顔、かなり近すぎかも!?
俺が男の娘モードなのであと少しでキス出来ちゃうような距離でも、まったく平気なんだろう、普段の武道家の彼女ならこんな間合いに男の俺が入ることを絶対に許さないはずだ……。
「こんなこともあろうかと、うなげやグループの総力を掛けて、お兄さんの女装用のコスメと衣装を用意しました!!」
千穂ちゃん、何だか某宇宙戦艦の技術長的な便利キャラに変貌していないか……!?
それに一番ノリノリかも……。あれっ、千穂ちゃんは用意したって言ったけどコスメは分かるとしても俺の女装用の衣装って、この罰ゲームをやるために未祐たちとショッピングモールに出掛けて買い揃えた筈だぞ……。いったい何を言っているんだ!?
「今日の衣装って、すでに普段着は可愛いモノを未祐たちに揃えて貰っているよね?」
「拓也お兄ちゃん、全然、分かってないじゃん!!」
「兄上殿は女子の心得がまだ理解できていないようだ……」
「未祐ちゃんのお兄さん、男の娘って分野はかなりの沼なんですよ!!」
三人から同時に責められる……。
「あれは私服だよ、拓也お兄ちゃんのために一番美味しいとこ、残してあげたんだから私たちに感謝してね!!」
未祐の言っている意味が分からない……。 何なんだ、美味しいとこって!?
「とりあえず、未祐の部屋に全部用意してあるから……」
三人に
「……何じゃこりゃ!?」
未祐の部屋に入ると俺は思わず驚きの声を上げてしまった……。
目に飛び込んできたのは色とりどりの女子制服だった。
部屋の壁面と自立式のハンガーラックに掛けられ、未祐たちの君更津南女子校の指定制服だけでなく、ブレザー、セーラー、セーラーブレザー、ありとあらゆるタイプが一堂に網羅されていた。
それも夏服、冬服、中間服、もちろん制服上下だけでなく、小物のタイ リボンタイ、ネクタイ、靴のローファー、その他、コート類のアウターも完璧に揃っていた。
「拓也お兄ちゃん、どう、驚いた? 千穂ちゃんが尽力してくれたお陰で
これだけの女子制服を用意することが出来たんだよ!!」
未祐が得意満々な表情で千穂ちゃんと沙織さんに目配せする。
「千穂だけの手柄じゃなくて、可愛いモノに詳しい未祐ちゃんと大人綺麗めな装いにも
未祐に言われてとても照れくさそうにはにかむ千穂ちゃん、
「最初は県内の制服だけでしたが、だんだん面白くなってきてこんなに増えちゃいました……」
俺のためにこれだけの尽力をしてくれたんだ……。あらためて三人に感謝の念がこみ上げてきた。
「どう、お兄ちゃん、一番美味しいとこを残したってのはこの制服のことなんだよ。ある意味、制服は私服よりも長い時間を一緒に過ごすパートナーだから女の子にとって制服はかなり重要なアイテムなんだ……」
……確かに制服が女の子にとって大事なのは良く理解出来たが、どうしてこんなに用意する必要があるんだ!?
君更津南女子の制服だけあれば用が足りるんじゃないんだろうか?
「あっ!? その目は何でこんなに制服が必要なのかって思ってる顔だ!! 拓也お兄ちゃんは女の子の気持ちがまったく分かってないよ……」
未祐がやれやれという仕草で肩をすくめ、深く溜息をついた。
こちらの疑問を見透かされているようだ……。
「今日だけ、特別に教えてあげる……。千穂ちゃん用意をお願い!!」
「未祐ちゃん、がってんだ!!」
千穂ちゃんがハンガーから紺色のセーラー服を手に取る。
三本線が途中で途切れる白いセーラーカラーが珍しい。
そのまま制服を沙織さんの前身頃にあてがった。
「もちろん、意味なんてないです!! みんなで可愛くなりたいだけ……」
俺の通う中総高校のブレザータイプの制服も悪くないが、
沙織さんがこのセーラー服を着たらとってもキュートだろうな。
俺は自分の女装を忘れて思わず見とれてしまった……。
「うむ、森田の言う通りだ。可愛いモノの持つパワーには計り知れない物があるからな。 はっはっはっ!!」
君更津南女校、美少女四天王の沙織さんから言われると妙な説得力があるな。
今日はこの場所にはいないが俺の幼馴染、
「……拓也お兄ちゃんはこの制服を着るのよ!!」
「お、俺がこの制服を!?」
未祐が用意していた制服を俺に差し出す
……こ、この制服は!?
シングルブレステッドタイプで緑色のブレザー、襟のチェックがスカートとコーディネイトされており、胸のエンブレムと相まって清楚さを感じさせる。
そうだ!! アニメ同好会の三人と同じ君更津南女子校、首都圏制服ランキングの一位にも選ばれた女の子憧れの制服だ……。
この制服に俺は袖を通すのか……。
何だか神聖な物を汚すようなもの凄い背徳感がある。
未祐が丁寧にハンガーから上着、ブラウス、スカートを外し、俺にそっと手渡してくれた。
ウールの素材が手に優しい、男子の制服と手触りが違うことにも驚いた。
折りたたまれた上着にちょこんと載ったネクタイを落とさないように注意する。
まわりの三人もそれぞれのお気に入りの制服を手に取った。
「……ひ、広瀬部長、今日はこの制服に袖を通してみてくれませんか?」
「うむ、森田、これは見たところ、殿方用の制服に思えるが、何故に私が!?」
「こっ、これは同好会の自主制作アニメの参考に使います!! ほ、ほら、男装女子を登場させる予定もありますから……。その役のコスプレをぜひ部長におねがいしたいんですぅ!!」
千穂ちゃんはちゃっかり沙織さんに男子用の制服を用意しているようだ。
「さあ、制服ファッションショーの始まりだよ!!」
未祐が胸のボタンに手を掛けた。
「よ〜し、広瀬部長、未祐ちゃん、誰が一番早く服を脱げるか勝負しよっ♡」
「むっ!? 森田、勝負と聞いたらここは武道家として黙っておれんな……。赤星、森田、お前ら二人を返り討ちにしてやるぞ。……よし、胸は私が一番大きいな、まずは一本先取だ、はっはっはっ!!」
ええっ!? まさか俺の目の前でみんな平気で着替えちゃうのか。
女装しているとはいえ、いちおう俺の中身はバリバリの
本当に制服ファッションショーに同席していいんですかぁ……!?
俺は熱い胸の高鳴りを押さえることが出来なかった……。
次回に続く!!
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