第42話【本編】作戦会議!

「・・・・・・その魔王から仲間の友人の体と仲間の村の人達を取り戻さなきゃいけないんだ。それに協力してくれる?」


 俺がそう尋ねるとそのナージョという娘はここで初めて笑ってこう言った。


「あんたがしろと言うならするよ」


 俺はその返事がうれしくてこう言った。


「ありがとう! じゃあ、これからはナージョも僕達の仲間だ!」


 すると、なんとナージョという娘が俺の頬にキスしてきたのだ。


「わっ!」


 と思わず俺が声を上げてしまうと、


「なんだよ? ほっぺにキスも初めてだったのかよ?」


 と古堂こどう 美冬みふゆに笑われてしまった。





         ⚫





 魔王からダタンの体を取り返す作戦はナージョと共にその村を出てから考えた。


 相談相手はいつものように大魔書マドー君だった。


極小ごくしょう魔王がナージョを追ってくるか、それとも最初の予想通りあの村にやってくるのか、マドー君はどっちだと思う?」


「やっぱりナージョを追ってくるんとちゃうか? ナージョの体を乗っ取るのが目的なら普通そうするやろ?」


「マドー君はその魔王がこっちに向かってきてたらわかるんだよね?」


「まあなって言いたいとこやけど、それは結構微妙やな! 相手が細心の注意を払って近づいてきてたらワイかてひょっとしたら気づかんかもしれん! ・・・・・・えっ? ちょっと待てや! 極小魔王近づいてきてる? ・・・・・・結構近くまで近づいてきてるみたいやで、ナオハル!」


「えっ? ほんとに? ・・・・・・何人くらいで?」


「うーん! 4、50人くらいかな? それくらいで動いてるみたいや! どうする? ナオハル?」


「迎え撃つしかないだろうね!」


「えっ? ちょっと待ったりぃな!」


「どうしたの?」


「これは意外やったな! どうやらワイらの方やなしにあの村の方に向かってるみたいやで! 極小魔王はナージョが既にあの村におらへんのに気づいてへんみたいや! どうやらそういう能力は持ってないようやな! これはかなりでかいで!」


 俺はマドー君のその言葉を聞いてうれしくなってこう言った。


「そうだね! よし! ・・・・・・すぐに戻ってあの村の近くで待ち構えよう! そして近くからダタンに語りかけてみるよ! それでうまくダタンと協力できればダタンの体を取り戻すことができるんだよね? マドー君!」


「まあ、そうやな。・・・・・・でも、〈心の声〉で話しかけるのは魔王が何かに集中して油断してる時やないとヤバイかもしれん! なんぼ極小の魔王でもその辺の勘は鋭いはずやから! ・・・・・・そうやなかったらそもそも魔王になんかなれんやろうからな!」


 すると、ナージョという娘が突然こんなことを言ったのだ。


「あんた、そんなにそのダタンとかいうののことが大事なのか? ・・・・・・だったら、あたしがおとりになってやろうか? 目的であるあたしがいきなり目の前に現れればその魔王も油断するかもしれないだろ? ・・・・・・あたしのことが心配か? 大丈夫だ! 15分くらいならそいつの先の行動を操れるからダンスでも踊らしておくさ。それまでにそのダタンってのの体を取り返しなよ!」



―――――――――――――――――――

第42話も最後までお読みくださりありがとうございます!


ここまで読まれて、もしちょっとでも「なんかおもしろそう!」「これは期待できるかも!」と思っていただけましたら、作品フォローや★★★評価をしていただけるとうれしいです!


皆様からの応援が駆け出し作者の力にメチャクチャなります!


精一杯おもしろい作品になるように努力しますので、よろしければ是非応援よろしくお願いしますm(__)m


―――――――――――――――――――

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る