第37話【本編】ターラカ村のすぐ近く
「・・・・・・でも、これでトキハルがいつマヒっても助けられるじゃん! 何気にあーし万能じゃね?」
そう言って涙目で笑う
それでその顔にすっかり見とれてしまっていると、
「ナオハル! お取り込み中のとこ悪いけどそろそろ着くで! どうやらターラカ村に
と、大魔導書マドー君が俺に言ってきた。
マドー君の言う通り少し向こうにはエルフの村によく似た小さな村が見えていて、そこにはまだ邪悪な気配は
俺がその村の方を眺めていると、古堂 美冬がこう声を上げた。
「あーっ! なんかドキドキしてきたんだけど! トキハル、あーし大丈夫かな?」
「大丈夫だよ! 最終的に魔王たちを迎え撃つのは僕とマドー君でやるから、ミフユは離れたところから見てて、僕らがピンチになったら自分のできそうなことをやってくれればいいから!」
「・・・・・・うん、わかった。でも、トキハルも無理すんなよ!」
「ありがとう! じゃあ・・・・・・まずは村についたらあの村の人達に事態を説明しないといけないね! 僕らのことをすぐに受け入れてくれたらいいんだけど」
「言うてもあんまり時間はないからな! カナタの姿に怯えられても困るからちょっと近くから歩いて行った方がええかもしれん!」
マドー君がそう言うと、すぐにカナタが口を開いた。
「僕は別にそれでもいいですよ。大きな竜がいきなり現れたら恐いって思う気持ちわかりますから」
その声はすこしだけ寂しそうだったが、俺は言葉通りにそれを受け取ってカナタにその村から少し離れたところに下りてもらうことにした。
「じゃあ、ここから歩いてターラカ村に向かおうか! カナタは一旦元の[コドラゴン]の姿に戻る?」
「いえ! 何があるかわからないのでこの姿で待機してますよ!」
「そう・・・・・・だね。わかった! でもさすがにその姿は目立ちすぎるから少し小さくなった方がいいかも」
「そんなことできるんですか?」
「頭の中で少しずつ小さくなる自分をイメージしていったらちょっとずつ小さくなれると思うよ」
「じゃあ、先に行ってください。僕はここでちょうどいい大きさになって待ってますから! 大勇者様! 少し小さくなっても僕は空を飛ぶことはできるんですよね?」
「できると思うよ。[コドラゴン]にさえ戻らなければ!」
「じゃあ、僕はいつでも飛び立てるようにここで待機しています! 大勇者様、ミフユさん! ・・・・・・それから、マドー君も気をつけて!」
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