第25話 【本編】魔法銃についての㊙️講義!

「・・・・・・おそらくまだ顔を知られていない俺とカナタと・・・・・・あと、魔法銃で後方援護ができそうなミフユの3人で行こうと思う。あとのみんなは、よく見れば魔王の手下達に所々破壊されてしまっているこの村の修繕をお願いしていいかな? この村の人達が帰って時に喜んでもらえるくらいきれいにしておいてほしいんだ」


 俺のこの発言に乗崎じょうさき 麗夏れいかが一番に反発してきたのには正直驚いた。


 なぜなら彼女はもっと冷静な人間だと思っていたからだ。 

 

 とにかく少しずつ俺の中での乗崎 麗夏の印象は変わりつつあるみたいだった。 

 もしかしたらこの特殊な環境が本当に少しずつ彼女を変えていっているのかもしれない。

 俺が少しずつこの世界で変わっていったように。


「私だって魔法の杖をもらったんだから魔法の素質はあると思うんだけど・・・・・・時岡ときおか君、どうして私じゃなくて古堂こどうさんをメンバーに選んだのかわかるように教えてくれないかしら!」

 

 それを聞いて、恥ずかしいのだけど正直に言うと、俺についてきたいと思ってるってことはひょっとして・・・・・・とほんの一瞬考えてしまった。


 それでその後で少し冷静になってから俺は困ってしまった。

 本当のことを言えば彼女を傷つけてしまうかもしれないと・・・・・・いや、違うな、彼女に嫌われてしまうんじゃないかと思ったのだ。


 だからそんな俺の代わりに、ビビがそれに答えてくれたのは本当に助かった。


「あのね、普通に魔法を唱えるのと、魔法銃を使って魔法を唱えるのとでは射程距離が全然違うんだよ。ただ魔法を唱えるだけじゃ、どんなに術者じゅつしゃの能力が高くても射程距離はせいぜい10メートルがいいとこだ。でも、魔法銃を使えばその射程距離はほとんど素人同然の術者でも軽く100メートルは伸びるんだよ。それこそ術者の能力が高ければこの世界全体が射程距離になることだって十分ありえる。そのくらい普通に魔法を唱えるのと魔法銃を使って唱えるのとでは違いがあるんだ。だからね、大勇者様は別にあんたじゃなくてあの子をえらんだってわけじゃないんだ。ただ魔法銃の使い手を連れていきたかっただけなんだよ、わかった?」


 ビビにそう言われて、さすがの乗崎 麗夏もぐうの音もでないようだった。


 そして、ここで口を開いたのは俺が選抜隊に選んだ魔法銃の使い手(今はまだ所有者というべきか)古堂 美冬みふゆだった。


「でも、魔法とかまだ全然使えないんだけど」



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