第18話【本編】魔王についての見解の相違!
「・・・・・・ちきしょう! カルーバやダタンは何をしてたんだ! あいつらまで連れていかれちゃったのか? ・・・・・・どうしよう、大勇者様? オイラ、どうすればいいのかな?」
ビビにそう訊かれて、俺は同じパーティーメンバーの女子達と[コドラゴン]に転生したカナタと順番に目を合わせた。
すると、それが合図みたいになってみんな次々に口を開き始めた。
まず、
「・・・・・・もちろん助けにいくじゃんね、トキハル?」
と、
「魔王って言ったって
と、
「そうね。こんな小さな村にこだわっているところからしてそれほど強大な力を持ってるとは思えないわね」
と、
「いや、小魔王と言っても魔王ですよ! そんな軽く考えるのは危険かと・・・・・・」
と、最後にカナタが言った。
すると、それに対してビビはこう言った。
「小さな村で悪かったな! ・・・・・・それから、大勇者様が言うのならわかるけど、あんた達はカナタの言うように魔王をちょっと舐めすぎてる! この際言っておくけど恐ろしくない魔王なんてこの世にはいないんだからな!」
俺はビビのその言葉を聞いて全くその通りだと思っていた。
魔王というのは必ず何かしら特殊な能力を持っていてそれによって多くの魔物の上に立っているのだ。その何かしらの特殊な能力がはっきりわかるまでは決して油断することはできない。
たとえ99回この世界の救った俺であっても、だ。
魔王になるくらいだからその特殊能力は今までなかったような厄介なものである可能性が高い。
それが上手くハマれば、おそらくその小魔王より上位者である俺だって足元を
だから俺はこう言ったのである。
「このエルフの村の住人を救出するのが最も重要なことだから、そのためにはその魔王には慎重に接近しないといけないと思うんだ。・・・・・・だから、まず俺とビビでその魔王について詳しく調べてみるっていうのはどうかな?」
我ながら偉そうなことを言ってしまったものだ。
別にビビ以外は足手まといだって思っていたわけじゃないのだが、結果的にそう取られても仕方ないようなことを俺は言ってしまっていた。
もちろん、言うまでもなく女子達もカナタもそれに反発した。
その中でも一番反発したのはカナタだった。
「あなたに救ってもらったくせに生意気なことを言うようですが・・・・・・ボクは一度は死んだ身です。この村の人達にも随分よくしてもらいました。だから・・・・・・役に立てるかどうかわかりませんが、ボクも連れていってください!」
そして、カナタがそう言い終えた直後、俺の背後からこんな声が聞こえてきたのだ。
「・・・・・・その声はカナタなのか?」
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