第30話 【本編 残念回?】童貞丸出し!?

「・・・・・・じゃあ、大勇者様、ミフユさん・・・・・・行きますよ!」


 そう言うと、カナタは俺と古堂こどう 美冬みふゆを背中に乗せて大空へと舞い上がった。


 すると、ほんの一瞬でエルフの村は小さくなりすぐに見えなくなってしまった。


「すごい! すごいよ、カナタ! これならすぐに目的地のターラカ村に着きそうだ!」


「僕も驚いてますよ! まさか僕にこんなことができるなんて! あっ! でも、僕、そのターラカ村の場所とか知りませんよ!」


「ああ、そうか! ちょっと待って!」


 俺はそう言ってから、いつの間にかいなくなっていたを再び呼び出した。


「・・・・・・大魔導書出現!」


 宙にボンッと出現したマドー君を俺は急いでつかみ取った。 


「おい! なんちゅうところに呼び出すねん! もうちょっとでどっかに飛ばされてまうところやったやろ!」


 俺はそう抗議してくる相棒を無視してこう言った。


「マドー君、カナタにターラカ村の詳しい方角と場所を教えてあげて! 僕はミフユに魔法特訓をしてあげるから!」


「全く魔導書使いの荒いやつやなぁ。・・・・・・なんかナオハル空の上でテンション上がってないか?」


 そう言うマドー君はもうカナタの飛行スピードに慣れて自力で宙に浮かんでいる。


 そういうところを見ていると、ほんとマドー君って実は最強なんじゃないかと思ってしまう。


 だって俺はいくらレベルが上がってもそんな芸当とてもできないから!


「わかったわ! カナタのことはワイがきっちりナビしたるから、その姉ちゃんにちゃんときっちり魔法教えたり!」


 それに口は少し悪いけど、とても頼りになる。


 やっぱり最高の相棒だ!


 さすがはの超レアキャラだ。


 大魔導書はこの世界にもう一冊あるみたいだけど、そのもう一冊を所有している相手と戦う時はさすがに苦戦するかもしれないな。


 そんなことを思いながら、カナタに目的地の場所をナビしてあげているマドー君のことを見ていると、真横からこんな声が聞こえてきた。


「トキハル! カナタのことはあのマドー君っていう変な本に任せて、そろそろあーしに魔法教えてくんね?」


 それで、その声のする方に振り向くと、すぐ近くに古堂 美冬の顔があったので俺はつい大きな声を出してしまう。


「うわあぁっ!」


 すると、古堂 美冬に俺はこう言われてしまった。


「何、オタクっつーか、童貞どうてい丸出しみたいなリアクションしてんだよ! マジ受ける!」



―――――――――――――――――――

第30話も最後までお読みくださりありがとうございます!


ここまで読まれて、もしちょっとでも「なんかおもしろそう!」「これは期待できるかも!」と思っていただけましたら、作品フォローや★★★評価をしていただけるとうれしいです!


皆様からの応援が駆け出し作者の力にメチャクチャなります!


精一杯おもしろい作品になるように努力しますので、よろしければ是非応援よろしくお願いしますm(__)m


―――――――――――――――――――

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る