第29話 【本編 冒険開始!】いざ出発!
「・・・・・・あのっ、トキハル、あーしこういうのマジで初めてだからさ・・・・・・ちゃんとやさしくしてくれよ?」
そう俺に言ってきた時の
だってめちゃくちゃかわいかったから!
ギャップ萌えというんだろうか?
いや、そんな言葉では言い表せないくらい俺はキュンとしてしまったのだ。
高校では氷の女王と呼ばれているクールな超有名ギャルモであるはずの古堂 美冬が俺相手にあんなに照れまくるなんて!
でも、事態はそんなことを言っている場合ではなかったので、俺はそんな気持ちを無理やり押し殺してこう言ったのだ。
「怖がらなくても大丈夫だよ、ミフユ。僕も初めてだから。カナタに任せておけばちゃんと目的地まで連れていってくれるよ」
ズレたことを言っているのはわかっていたが、これ以上デートだなんだと
すると、古堂 美冬も急に我に返ったみたいに、
「冗談に決まってんじゃん! トキハル、何一人でマジになってんの? キモ! ・・・・・・もういいから、さっさと出発しね?」
と、いつもよりもきつい言葉で言ってきた。
正直ちょっと食らってしまったが、それでも、「これでいいのだ!」と自分に言い聞かせて俺はこう言ったのだ。
「そうだね! 出発しよう! じゃあ、カナタよろしく頼むよ!」
そう言ってから俺と古堂 美冬は巨大な赤き飛竜となったカナタの背中に乗った。
すると、ビビが近くまで走り寄ってきてこう言ってくれた。
「大勇者様! お気をつけて! ダタンと村のみんなのことをよろしくお願いします!」
「うん、なんとか救い出すから安心して!」
さらに、カルーバも走り寄ってきてこう言ってきた。
「俺も一緒に行きたいんだけど、顔が割れてるし。・・・・・・大勇者様! ダタンのやつは今も必死であの魔王と戦ってるはずです! どうかダタンと力を合わせてあいつの体を取り返してください! 大勇者様が帰ってくるまでにここの修繕は完璧にしておくんで! 直接力になることはできませんがよろしくお願いします!」
「カルーバ! 君が正直に話してくれたからこの作戦を立てることができたんだ。だから後は僕らに任せてこの村のことを頼むよ」
「はい!」
そして、
「古堂さんも気をつけて!」
「ほんとに気をつけてー!」
「ありがと。・・・・・・でも、なんかあったらトキハルに守ってもらうからたぶん大丈夫じゃね?」
それから、ビビとカルーバが再び口を開きこう言った。
「カナタも気をつけてな!」
「無理すんなよ!」
それにカタナが答えたのがそこでの最後のやり取りになった。
「うん。ビビとカルーバの分まで頑張って大勇者様のお役に立ってくるね! ・・・・・・じゃあ、大勇者様、ミフユさん・・・・・・行きますよ!」
―――――――――――――――――――
第29話も最後までお読みくださりありがとうございます!
ここまで読まれて、もしちょっとでも「なんかおもしろそう!」「これは期待できるかも!」と思っていただけましたら、作品フォローや★★★評価をしていただけるとうれしいです!
皆様からの応援が駆け出し作者の力にメチャクチャなります!
精一杯おもしろい作品になるように努力しますので、よろしければ是非応援よろしくお願いしますm(__)m
―――――――――――――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます