第4話【本編】秋野 阿香里①
「遼也! もうこんなクソ生意気な女は無視して、早くあと一人のメンバーを決めようや! やっぱりメジャー運動部のバリバリレギュラーのやつかいいと思うんだよな!」
そしてそれにいち早く反応したのはまたしても遼也ではなく、陸上部の長距離エースの
「何言ってんだよ、よしちゃん! りょーやんも俺たち3人ですでに最強だって言ってたでしょ? だったら最後の一人はかわいい女子に決まってんでしょうよ! 乗崎の次にかわいいのはやっぱり、
俺はその発言を聞いて、ついに本音をぶちまけやがったなと思っていた。こんな男子なら誰もがワクワクするような異世界に召喚されて
いくら身の安全のためとはいえ男だけで旅するなんて味気なさすぎる。俺なんて計10年以上もぼっちでこの世界を救い続けてきたのだ。その時にかわいい女子が近くにいればなあと何度思ったことか!
しかし、この
だが、その圧倒的な格差も今ではどうでもいいことのように思えてくる。なぜならあの乗崎麗夏は遼也ではなくこの俺を選んだのだから。そしてその事に遼也は大きなショックを受けているのだから。
その証拠に遼也はチラチラと俺のことをさっきから盗み見ている。それは幼い頃の遼也の癖だった。
幼い頃は遼也はとても怖がりで決断に迷っている時はいつも俺の顔をこうやってチラチラと見てきていたのだ。
それでも遼也はフーッと息を吐いてから最後は自分自身で決断を下したらしく、やっとこう口を開いた。
「・・・・・・最初に言っただろ? 強くなればこの世界の女にすぐにモテモテになるって! そうなった時、女子なんかいたら邪魔だろ? ・・・・・・だから4人目は男だ! これは決定事項だ! わかったか? 敦?」
そう言い終わった遼也にはもう幼い時の
そしてその直後、どこからともなく秋野 阿香里が姿を現し、いきなりこう言ったのである。
「なによーっ! せっかくお姫様待遇でパーティーには入れると思ってたのにーっ! 期待だけさせて、ほんと最低ーっ! ねぇー! 男子たちーっ! 今なら、阿香里ー、最初に手ぇ挙げてくれたパーティーにーすぐ入っちゃうよー! はーい、じゃあ、阿香里のことほしい人手ぇ挙げてみてー!」
―――――――――――――――――――
第4話も最後までお読みくださりありがとうございます!
ここまで読まれて、もしちょっとでも「なんかおもしろそう!」「これは期待できるかも!」と思っていただけましたら、作品フォローや★★★評価をしていただけるとうれしいです!
皆様からの応援が駆け出し作者のモチベーションにメチャクチャなります!
精一杯おもしろい作品になるように努力しますので、よろしければ是非応援よろしくお願い致しますm(__)m
―――――――――――――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます