第11話 リベンジ

 ジジイと戦うようになってから一年が経過した。塔の中では外での1日が100年に伸ばされており、36500年で1年分老けるらしい。

 置いてあった本は半分ほど読み。魔法は、様々な魔法を初歩的なところまでだが出来るようになっていた。例えば、指先から火を出したり水を出したり、ちょっと頑丈になる付与をかけたり、他にも色々あるが、アニメや漫画で見るような魔法を使えるようになるには、まだまだだった。


 ジジイとの戦いは、ギリギリだが勝てるようになっていた。ジジイは魔法は使ってない状態ではあったが、気ともう一つの力を使っている状態を想像していた。そこに魔法を追加した状態を想像したらどうなるのか。

 ジジイが使っている剣術。いや、俺たちが使っている剣術は気を全身に引き伸ばし、そのまま自然と一体化になる想像をする。その上、全ての動作が自然になるように練習することで雨が降るように切り、風が吹くように撫でる。自然に動く剣術で相手の認知を遅らせる剣術だ、もし魔力操作——魔力を早く巡らせることにより動作を一段階挙げる魔法の操作法——のようなものが使えるようになれば、一つ一つの動きが早くなるだろう。

 攻撃した瞬間には逸らされ斬りつけられている。軽く想像しただけだが、冷や汗が止まらない。

 もしこの状態のジジイに魔力操作なしで勝てたらどうなる?

 考えただけで震えが止まらん!

 よし!実戦だ!



    数時間後



 ボッコボコにやられた、完膚なきまでにやられた。想像上で戦っているから怪我はしていない。でも斬られたと想像した場所は赤くなっていた。


 家に戻り、井戸から汲んできた水を風呂に満たし、生活魔法で温め風呂に入る。


「あぁー〜!!気持ちいぃー〜!!」

 やっぱ風呂は重要だよなぁ。生活魔法を覚えるまでは水で体を流すか、水に浸かるしか出来なかったからなぁ。


 風呂から上がり、いつものように本を読み、ふかふかのベットで眠る。





 3年ほど同じような生活を続けていたが、少し生活が変わった。置いてあった本を読み終わり、午前中にゴブリンやコボルトを狩って回っていたからレベルが上がり、魔法の練習に時間を使うようになっていた。

 魔法面では、初級魔法のかなり難易度の高い魔法を使えるようになり。剣術の方では、ジジイとの戦いでは、負けてはいるが、何度か打ち合えるほどに成長した。


 コボルトについては、森を通っている川の、下の方に拠点を作り過ごしていた。ある程度の知識を感じ、仲間になれないかと思っていたが俺を見つけた瞬間に襲ってきたため、返り討ちにした。


 間話休題


「よし!着いたな」


 初めてここについた時のように離れた所に鞄を置き、熊の肉を取り出す。

 左手に肉を持ち、右手で抜き身の刀をもち肩に掛ける。

 全身に気を巡らせ、要所に魔力を覆わせ、一気に湖に向かって走り出す。


 後数歩だというところで湖に向かって肉を投げる。


 湖の一歩手前に来たところで急ブレーキをし、右足を前に出し、左足を後ろに引き、鞘はないのだが所謂抜刀の構えをとる。


 肉が湖の上のあたりにきた所で、体の要所に覆わたまま刀にも巡らせる。


 肉が水面に触れると思った瞬間、魔法によってか水飛沫が余り上がらなかったがサメがロケットのように真上に飛んだ。


 弧を描き落ちてきたサメに、力を余り入れず速さに特化させ刀を振るう。


 振るわれた刀は、空中を綺麗な弧を描き、切っ先から赤い斬撃を飛ばす。飛翔していった赤い斬撃は、サメに当たると同時に、切り裂いていき、一刀両断した。


 両断されたサメが水面に落ちると同時にレベルが上がった感覚がした。


「あれ?」

 もしかして一発で終わった?牽制程度の一発だったのだが、魔力操作をかなり練習したし、かなりレベルが上がったしな。

 っと納得させるが、なんだか不完全燃焼気味だ。


 とりあえず。


「鑑定」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


名前:鳴上刀真

種族:人間

年齢:35

Lv:42

スキル

<刀術Lv(ERROR)><柔術Lv7><弓術Lv7>

<刀鍛冶Lv10><料理Lv8><魔法全Lv2>

<操魔Lv4><錬金術Lv1><付与術Lv2>

<気術Lv10>

特殊スキル

<鑑定><心眼><気操><観測領域>

固有スキル

全適性オールラウンダー><早熟>

称号

《刀匠》《召喚されしもの》《気闘術師》

《侍》《荳也阜縺梧アゅa縺励b縺ョ》


・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 かなりレベル上がったな。刀術なんかは、刀を1日振るった後にはLvが10になってたし、気も日本ではないのだから使ってもいいだろうと試してみればLv10になってたしな。

 刀術のエラーってどういう意味なんだ?よくわからないけど文字化けのやつとは別なんだろうということはわかる。


   閑話休題


 サメを倒したら湖の水が引いていき、サメが打ち上がると同時に上に向かう階段が現れた。


「もしかして、さっきのサメがこの階層のボスだったのか?」

 階段が出てきたってことはそうなんだろうが、普通に考えれば階段を登っても地上に出るだけだ。


 試しに少し登ってみるか。



______________


後書き


ここまで読んでくださりありがとうございます。

ここで一章の完結です。ついでにストックが無くなりました。

更新頻度が遅れますがまだまだ続きますので今後ともこの小説をお願いします

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