Ⅳ 高校学校でのバスケ部


 顔全体に汗をかきながら、やっと学校に着いたのは、もう正午を過ぎていた。

 ヒーヒー、ゼーゼー。俺は死ぬような思いで呼吸をしていた。自転車を置いて体育館の出入口に向かうと、その玄関にあのまだらハゲ監督が竹刀を片手に鬼の様に真っ赤な顔をして、仁王立ちをしていた。……やベエ‼️ 俺は心臓をバクバクいわせながら、入口にたどり着いた。

「智ーー❗ キサマ今何時だと思っているのだ」と、竹刀を振り上げて大声を出した! 俺は震え上がったが、

「スンマセーン、途中で変なことが起こりまして、遅れました」と震える声で答えた。

「変なことだと~、何の事だ! 言い訳は良いから、お前は罰としてグランドを十周してこい❗ 他の一年生から三年生まで、もうとっくに皆集まって、準備運動も終わってるんだぞ!」と、市内を一振入口の階段にバシッと叩き付けた。俺は震え上がり、仕方なく、走ってこようとしたが、

「監督。グランドは雨が降って……」

「もう雨は上がっている」怒鳴られ、体育館を飛び出すようにして、グランド十周へと走り出した。

「俺が見てるからな! 数をごまかすなよ。ヨシッ行ってこい」俺はまたも練習の前に体力を費やす事となった。ヤンナッチャウナ……。それから約一時間後、やっとへとへとになって、十周してきて、体育館に戻った。監督は、

「ヨシッ、終ったか。それじゃあ皆とフォーメーションの練習にはいるぞ」

「ちょっと待ってよ、監督~、一寸休ませてよ」と甘い声で頼んだ。

「そーだな、ヨシッお前は五分間休んでろ」

「えっ、たった五分間! 鬼❗」

「ん、何か言ったか?」

「いぇ、何も」と俺は体育館の上がり口につぶれた。たったの五分の休憩も終り、立ち上がると、

「ヨシッ、智。練習に入れ、オラオラもっと機敏に動け! そんなダラダラしてるから、この前の練習試合で大恥かいたんだぞ」叱咤激励しったげきれいの声が体育館内に響く。

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