第42話 応戦

 目の前で友軍のMCH-101を撃墜された3人に思いもかけぬ援軍が現れた。米海軍戦闘機は突然大空の一点から姿を現したと思うと凄まじいスピードで国籍不明の攻撃ヘリコプターに襲いかかった。

 米海軍F/A-18Eスーパーホーネットの破壊力は想像をはるかに超えていた。20mmバルカン砲とAIM-9サイドワインダー空対空ミサイルの同時攻撃を受けた2機の攻撃ヘリコプターは空中で大爆発を起こした。スーパーホーネットは任務終了という合図なのか翼を二度上下に揺らした後、轟音を残して去って行った。

 それはあっという間の出来事だった。橘と宮島、立川の3人がその光景を茫然と見上げている間に白い防護服の兵士が背後に迫っていることに気が付かなかった。スーパーホーネットに続いていた2機のMH-60Sシーホークがいつの間にか海洋丸の船尾側に到着していた。

 甲板上の格納容器が素早く積み込まれるとシーホークはすぐに飛び立った。防護服の米軍兵士は日本人3人を連行するともう1機のシーホークに乗り込んだ。

「俺たちをどこに連れて行くつもりだ」宮島の質問に返ってきた答えは沈黙だった。「どうやら、俺たちは米軍に拘束されたようだ」

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