MPがめっちゃ低いらしい
川崎が勇者ってまじかよ……
俺、お世辞にも仲がいいなんて言えないんだが。
「聖剣召喚!」
川崎がそう叫ぶと地面になにか魔法陣があらあれその真ん中から剣が出てくる。
何かとてつもない力が感じる……なんて言ってみたいが正直わからん。
ただ状況のせいなのもあるだろうがその剣に惹きつけられるような感覚があった。
その剣を鑑定してみようとする。
----------
鑑定不能
----------
このように出ていた。まぁ、何でも鑑定できてたらさすがに強すぎるもんな。
「なんか、すごそうな剣だな。光星それ」
「なんか勇者ってスキルの中にあったから使ってみたんだ。MP?が50程度の消費で半日間出しとけるっぽい。MP500もある上に、すぐ回復すんだろ。クラス特有の回復速度超化もあるしな」
MPって回復するんだな。どれくらいの速度なんだろ?
『0の状態からですと通常、およそ一日で全回復します。他にもクラススキル等の効果によって回復速度が上がることもあります』
一日かぁ。まぁ、分かりやすいな。俺は回復速度が上がるやつなんて無さそうだったし関係ないか。
……ん?ちょっと待て?
勇者ってMP500もあるのか??
俺のステータスって……
----------
MP:20
----------
20?! こんな差がつくもんか?
しかも召喚士ってMP使いそうなもんだが。
試しに召喚士について鑑定してみる。
---------
召喚士:他の生物と契約し召喚して戦う魔法職。クラススキル:召喚・契約・弱肉強食
---------
魔法職だよなぁ。スキルのほうはどんな感じなんだろうか。
---------
召喚:最大MP値を生贄とし自分が望むものを召喚する。最大MP値が不足している場合MPを消費したあと不発となる。
契約:召喚士の特殊スキル。生物に対し契約をすることができる。能力の差がある場合、強制的に結ぶことも可能。
弱肉強食:自分の契約した者のスキルをコピーしたり、身体能力やMPを統一することができる。自分より能力が高いものに対して使った際相手の同意がない場合不発する。
---------
最大MPを生贄……
MPを使うわけじゃないからってことか?MPが少ないのは。
いや、だとしても魔法職って書いてあるのに少ないのはちょっと違和感だなぁ。いやまぁ普通が分からないが。
この世界のMPってどんなもんだ?
『通常戦闘職の初期MP値ですと約200前後です。魔法職だと300前後。そしてそれより上は職種によるとしか教えることが出来ません』
なるほどな。じゃねぇよ!!戦闘職が200って、その10分の1の俺はなんだ?!村人か!?
『村人のMPは50です』
村人より少ないんかよ!!!
は??いやほんとになんでだよ。初期値が20って。まさかだけど最大MP値が低いのはMP値を大きく消費出来てしまうと強すぎるやつを召喚出来るからってことか?
いや、にしても魔法を使う手段が他にないのか……?
『魔法はスキルによるものもありますがスキルに頼らずに発動させることも可能です』
ちなみに俺が今でも使える魔法はなんだ……?
MP消費低いやつ、ゲームなんかである初期の魔法はいくつくらい使うんだ?
『初級魔法が消費MP10です』
2発でガス欠かよ!!!いや、おかしいだろ!!
……はぁ。よく見てみたら20億で桁が見えなかったみたいなラノベ的展開も別に無いし魔法は使えなさそうだなぁ。契約スキルも実はMP消費ありそうだし。
そんなことを考えて頭を抱えていた。
その時、何やらガチャガチャと金属音を鳴らしながら誰かが走ってくる音が聞こえてきた。
「何者だ!この遺跡で何をしている!!」
鎧を着た兵士?だろうか。槍を俺たちの方へ向けてそう言ってきた。
聞こえてくる言語が日本語じゃないのに意味だけがちゃんと伝わってくる。これが意思翻訳のスキルの効果なのか。知らない言語が聞こえてくるのにちょっと違和感を感じるがまぁ慣れるだろう。
すると川崎が前に出て話しかける。
「僕は勇者です」
あいつ、本当の勇者だな!!恥ずかしくないんか!!??
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます