山田さん家のダンジョン作り

　なんと面白い作品なんだろう。読み進むほど惹き込まれる。関西弁の会話が優しく絶妙である。
　この世界でダンジョンマスター＝魔王は人間のレアスキルの一つであり、そのスキルを持つ人間が空間を召喚し、魔物を召喚したり冒険者を幹部として雇い、入場料を取ってダンジョンを経営する。ダンジョンで殺されれば寿命の一部が奪われる。魔王を討伐すれば魔王の寿命の一部を奪える。
　主人公は友達をイジメから守ったらイジメられるようになって引きこもったが、ヒキニートするには家が貧乏すぎた。父親が勤めていた会社が倒産したため、高校を辞め、冒険者ギルドに登録して働かなければならなくなった。ランクは最低のGで、攻撃力を持たず…続きを読む

一気に読みました…なんだろう？この読後の気分の重さとモヤモヤ感。
間違いなくクソ面白いのに、ライトノベルに有るまじき後遺症のような読後感。

あ、エタられたら凄く催促します(笑)

当初題名的に興味が湧かず読んでませんでしたが深夜の暇つぶしに読んでみたら「アカン小説」でした。
なにがアカンて時間潰しのために読むような小説じゃない。色々と心が揺さぶられるその心構えが必要な小説なわけです。
作者様の小説は基本悲惨な境遇スタートで読者の心を抉ってきますが、その雰囲気を壊さないギリギリのユーモアを加えつつ絶妙なものがなしさが残るささやかなハッピーエンドで〆るといった小説が多く、今作も例に漏れず独特の雰囲気を出しています。
とりあえず読んでみて欲しい。
心構え？そんなんええから読んでくれ。