第16話:ひきこもり、チュートリアルでスキルの真価を発揮する

「チュートリアルっていったい何やるんだろうね?」


《コメント》

・無難に行くなら初戦闘とか

・ぶっちゃけMMOは操作方法って概念がほとんどないからチュートリアルは

 戦闘と機能の解説とかが多い


「お、始まった」


チュートリアル開始の合図とともに紫苑の目の前に3体のスライムが現れた。

紫苑はそれを一瞥すると視聴者に向かって


「なぜ道路が混雑すると思う?」


と聞いた。


《コメント》

・は?

・は?

・は?

・なぜ今?

・便利だから...ですかね?


「思うに自動車という機械は便利なものだが...誰も彼もが乗るから道路が

 混雑してしまう...止まった時の中ではただ一人」


そこまで言い、紫苑は指を鳴らした。


パチンッ!


するとどこか聞きなじみのある重低音が響き、時が止まった。


「このDI〇だけだ」


《コメント》

・す、すげぇぇぇぇぇぇぇ!!

・時間...時...!

・エメラルドスプラァァァァッシュ!

・ただのチートで草

・うーん...アウト!

・通報しました

・通報しました

・通報しました


「なんでぇ!?てか今日みんなほんとあたり強いって!?」


《コメント》

・いや...だってチートじゃん

・いや強い能力な気はしてたけど流石に時止めは聞いてないんよ

・公式チートを許すな

・いや、早計だ

・そう、まだ公式チートの範疇

・これ以上なんかあったらチート


「あの...まだ、あります」


《コメント》

・通報します

・通報します

・通報します


「一気に敵になるやんお前ら」


《コメント》

・いやこれ以上はガチのチートやん

・はぁーあ、これだからチーターは

・DI〇様でも時止めが限界なのにそれ以上なにするっていうんだ


「えーっとまずは時止めを解除して...祝福を体力ゲージに使用します」


《コメント》

・体力...ゲージ?

・いやぁ流石に...ね?

・うん...流石にないやろ

・できたらガチのチーターだぞ?


「はい、体力ゲージが固定されました」


そういいながら目の前のスライムたちから攻撃される紫苑、だが

1の筈の体力ゲージは一向に減る気配がない。


《コメント》

・通報しました

・通報しました

・通報しました

・通報しました


「おいこの流れさっきも見たぞ」


《コメント》

・いやだってDI〇様越えてるし...

・いやだって公式チートだし...

・いやだってチーターだし...


「前半のはともかく最後のは酷くない?」


《コメント》

・ランキング上位確定な気がするなぁ

・うん、身体能力高い+神祝福だし

・あーうん、勝てるビジョンが見当たらん

・体力固定されてたら死亡判定なんて出ないしな


「よし、そろそろ終わらせるか、『mementomori』」


紫苑の言葉とともに漆黒の大剣が現れた。

その剣は濃い水色の覇気を纏っている。


《コメント》

・うーんかっこよい

・中二心がそそられるな

・渚気に入ってそう

・前のやつから渚中二病患者の疑いかかってて草


「はい、スパッと切ってーっと」


3体のスライムは豆腐のように切断された。


《コメント》

・??????

・え、何今の

・さらっとおぞましいものが見えた気が

・スライムってあんな風に切れるんだ...


コメント欄が騒いでいる中、チュートリアル終了の音が聞こえてきた。


「よーしチュートリアルも終わったし、探索と冒険メインの部分始めよっか!」

《コメント》

・最初はどうすんの?

・やっぱりダンジョンとか?

・渚は仮にも女子なんだから普通に探索とかじゃないの?

・仮にもww


「なんか男女差別と偏見のダブルパンチがあった気がするけど僕はとりあえず街が見たいなー」


紫苑があたりを見渡すと自然と街が一体化したような広大な街が目に入った。


「わぁぁぁぁ、すっごいねぇー」


《コメント》

・みんな最初はここで驚く

・何回見ても凄いよな...

・他ゲーとのピクセル数が違い過ぎるんよ...


「まずはなにをしよっかなーっと...ん?」


紫苑の視線は一つのところに固定された。

そこでは街中で斧を振り回し、PKプレイヤーキル

徒に行うプレイヤーがいた。


「ギャハハハハハハハハ!!ざっこ!お前ら雑魚すぎやろ!」


「...は?なにあいつ...」


《コメント》

・あ...これあかんやつ?

・うーんなぎちゃキレたか?

・ああいうの許せないんやろなぁ...

・ぶっちゃけ俺も許せん



◆◇◆◇◆◇◆◇

次回、紫苑の無双回


最後までご覧いただきありがとうございました。

誤字脱字、日本語のおかしなところがあればご指導ご鞭撻のほど

よろしくお願いします。

ブックマークや★、コメントをくださるととても嬉しいです!

それではまた!




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