第4話 2月7日

今日は土曜日カノンとウインドショッピングをする予定だったはずが、カノンがクラブの割引チケットをもらったことで初のクラブ体験に変更になった。

昨日の林二の「ナンパされるなよ」の言葉がよみがえるがすぐにかき消す。


待ち合わせ場所についたが、まだカノンの姿は見えない。クラブなんて行ったこともないし、踊れないし服装も何をきたらいいのかということで、昨日お気に入りの服を全部出しカノンとチケットをくれたカノンの姉、芽雲と写メを送りあいながら、ああでもないこうでもないと決めたコーディネート。

八雲は、某地下アイドルの全身コディネーターという力強い肩書の持ち主。


くれぐれも、高校生ってばれたらだめだからね。あと、時間は10時まで向かいにいくからね。店からは出ちゃダメたよ。お酒も飲み過ぎないようにという、数あるダメ出しの束の中での初ライブ体験である。




カノンは、5分ほど遅れてきた

「ごめん、ごめんお待たせ―」

振り返ると。昨日、お互いにきめていたコーディネートとはいうものの実際化粧や髪型が加わると一層に素敵である。

「うわっ、カノン大人かわいい。」

「化けたなっていいたいんでしょー」

「さすがねえ、名雲さんってすごい!もちろんモデルがいいからだよね」

って、後からとってつけたような言葉にもまんざらでもない様子。

「岬も、かなりいいよ。かわいい。初のクラブも楽しみだね」

その言葉にちらっとまた林二の顔が浮かぶが、別に気兼ねする仲じゃないしね。

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