第30話 牧村 栄子③

「やあ栄子、よく眠れたか?」


 目が覚めた私の視界に最初に映ったのは真人だった。

その顔には普段見慣れた優し気な微笑みが張り付いていたけど……その目には一切の感情が見えない。

まるで底が見えない井戸の中を覗き込んでいるみたい……。

周囲をよく見てみると、見知らぬ屈強な男達が私達を取り囲んでいた。

この人達は誰?……一体何が起こってるの?


「!!!」


 真人に話しかけようと口を開いた瞬間、私は体中から伝わる奇妙な触感に気が付いた!

私はなぜか裸にされ、手足は縄のようなもので拘束されて口には猿ぐつわをさせられていた。

何?……何?……何がどうなっているの?

どうして裸にされているの?

どうして身動きが取れないようにされているの?

いやっ! 見ないでよ!

私の裸を見て良いのは真人だけよ!

でも拘束されているから体を隠すこともできない。

わからないことだらけだけど……たった1つだけわかることがある。


”今すぐ逃げないと汚される!!”


 周囲の男達から向けられるいやらしい視線が体中に刺さる……こいつらが何をしようとしているかは明白だった。

何を待って待機しているのかは知らないけど……早くここから逃げないと……。


「!!!」


 私は真人に”助けて!”とアイコンタクトを送るけど、彼は薄い笑みを浮かべるだけで何もしてくれない。

どうして?……どうして真人は助けてくれないの!?

真人だってあいつらが何を考えているのかは察することができるはずでしょう?

妻の私がどうなってもいいってこと?

一体どうしっちゃったのよ!!


「喜べ……お前の愛しい西岡も、もうすぐここに来るってさ」


 真人は何を言っているの?

なんで豪の名前が出てくるの?

まさか……昨日のこと?

違うわ真人!

私は豪と体を重ねたけど気持ちなんて一ミリもないし、光輝のことだってきっと豪が何か仕組んだのよ!

そもそも佐山が私にラインを送ってきたことが全ての始まり……何もかもあのクズカップルの仕業よ!!

お願い真人! 私の愛を信じて!!


 そう何度も目で訴えたけど……真人にこの想いは伝わらなかった。


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 それからしばらくして……私は真人の手で台車に乗せられ、貢物のように男達の元へと運ばれた。

そこには下半身丸出しで拘束された豪や裸にされて犯されている佐山の姿もあった。


「なっなんでテメェが……つーか、栄子に何してんだ!」


「さあ……何をしてるんだろうな」


 真人はゴミみたいに私を台車から乱暴に下ろすと、私から数歩離れてしまった。

助けてくれないどころか私のそばにすらいてくれないの?

豪が誰かと何か言い争っているけど、耳から入る言葉の意味を処理するほどの余裕は私の脳にはない。

今はただただ怖いという感情が私の全てを支配している。


「さっそくゲームを始めさせてもらう」


 智樹と呼ばれた男がそう呟くと……周囲の男達が一斉に脱ぎだした。

いっいや!いやいやいや!!

こんな顔も知らない男達の慰み者なんかになりたくない!!

私は自力で逃げ出そうと奮闘するが……それは叶わず、汚らしい無数の手が私の体に伸びてきた。

猿ぐつわと縄は解かれたけど、屈強な男達に囲まれた私に逃げ道なんかなかった。

触るな……触るなぁぁぁ!!

男達は馴れ馴れしく私の胸や下半身を触ったり舐めたりしてくる……気持ち悪い!

気持ち悪すぎる!!


「いや……やめて……」


 そんなことを言った所で、やめるわけはなかった。


「いやっ! 助けて真人!!」


「……」


「真人! 助けて!!」


 涙ながらに愛しい真人に助けを求めたけど、彼は黙って見ているだけ……。

どうして? どうして何もしてくれないの?

妻が犯されそうになっているのに……なんで!?


「そんじゃあそろそろブチこむか……」


 真人しか入ることを許されない聖域にケダモノが土足で踏み込んできた。

そんなの絶対嫌!!

私は必死に抵抗するが、周りの男達に抑え込まれたらそれまでだった。

体の中まで汚れていく私を目の当たりにしてもなお……真人は顔色1つ変えない。

ここまでされているのにどうしてそんな無関心な態度を取れるの?

真人……あんなに温かく優しかったあなたはどこに行ったの?

何があなたをそこまで狂わせたの?

あなたには……人の心がないの!?


「いや……お願いやめて……やめてぇぇぇ!!」


 そしてとうとう……私は真人以外の男の侵入を許してしまった……。


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 それからどれだけの時間が過ぎたのかわからない……最初こそ臭くてたまらなかったケダモノ達の臭いも、いつしか何も感じなくなっていた。

やめるように促す気力も失い……今はもう男達の気が済むのを待つしかなかった。


「おいおいなんだよこの女のおっぱい……小さすぎてつまんねぇ……これじゃあ男の胸板と大して変わらねぇじゃん」


「かといってケツの締まりが良い訳でもないし、男の扱いも下手過ぎる。 これなら自分で慰めていた方が100倍マシだ」


「よく見たら、顔も特別美人って訳でもないし……マジで豪の奴、これのどこに惹かれたんだ?

もしかして、マニアか?」


 ところが……男達は私の体に難癖をつけ始め、少しずつ離れ始めた。

彼らの次の矛先は佐山だ。


「香帆ちゃんマジ天使!!」


「おっぱいもでけぇし、ケツも弾力あって最高!!」


「ブツの扱いもすげぇ上手いし、ぶっちゃけあっちのブスなんかと比べる気すら起きねぇわ!」


 男達は次々と佐山の方に駆け出し……気が付いたら私は放置されていた。

逃げようにも体に力が入らないし……真人も未だに見ているだけ……。


「香帆ちゃん知ったらもうこんな不良品に戻りたくねぇわ!」


「まあ何もしねぇってのも可哀そうだからな……おすそ分けくらいはしてやるか……」


「アハハハ!! 優しいじゃねぇか!」


 そう言って男は生臭い体液を私の体に容赦なく掛けた。

それを皮切りに、他の男達も香帆で満たされた性欲を用なしと言わんばかりに掛けてくる。

まるで性欲の掃きだめ……ゴミ箱のような扱いだ……。


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『香帆ちゃん最高ぉぉぉ!!』


 抵抗は無駄だと思ったのか……それとも男好きの血が騒いだのか……佐山は自ら男達の性欲を受け入れるようになっていた。

哀れな女だと思いつつ……佐山に嫉妬する自分もいた。

強姦とはいえ、佐山を女として求める男達……それに引き換え、人間とすら思われずゴミ箱のように扱われる私……。

別に男達に汚されたい訳じゃないけど……でもこれじゃあまるで……私が佐山よりも女として圧倒的に劣っていると言われているみたい……。

風俗嬢という部分を差し引いたとしても……この差は一体何?

佐山は真人に托卵し、私から豪を奪った……その結果、風俗に堕ちた哀れな悪女。

そんな人の心を持たない最低女の何が男を引き寄せるの?

いや……よく考えなさい私!

あいつらは所詮、欲望を満たすことしか頭にない猿!

そんな奴らが人の内面なんか見ている訳がないじゃない。

……だけど何? この敗北感は……。

私は知らず知らずのうちに、佐山に劣等感を抱いていた。


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「た……頼む……これを外してくれ」


 豪が突然、救いを求めるような声を漏らした。


「それじゃあ栄子を俺達に譲ると誓うか? 誓えば外してやる」


 私を譲る? 外す? 一体何を言っているの?

私が豪の物みたいに言って……私は真人の妻なのよ?

よくよく見たら、豪の下半身は極限状態になっていた。

こんな惨劇のような場で興奮しているってこと?

なんて頭の狂った男なの?

あれこそまさに盛りのついた犬……いや猿だ。


「わかったよ……お望み通り外してやる。

だがゲームはお前の負けだ。

栄子はもう俺達のものだからな?」


「あぁ!! それでいい!!

だから早くこいつを外してくれ!!」


 男が豪の下半身から何かを外した瞬間……。


「ありゃぼりゃべたとのりもともあただあぁぁぁ!」


 訳の分からないことを大声で叫びながら、豪は溜っていた欲望を吐き出していった。

欲望と一緒に全身の水分まで抜けきっているみたい。


「……」


 全てを出し切った後の豪の顔は見るも無残なほど滑稽なものだった。

マヌケ顔……なんてものじゃない。

あんな男と一時とはいえ、愛し合っていた自分が恥ずかしくなる。

しかも周囲の男達がネットにこの醜態をアップしたみたい。

もしも私があんな顔を人前に晒してしまったら、もう2度と外を出歩くことができなくなる。


「あっ……わぁぁぁぁ!!!」


 案の定というべきか……我に返った豪がその場から走り去っていった


「げぇ!? あの野郎轢かれやがったぞ!?」」


「マジか!? 死んだ系?」


 逃げる際中……豪は車に轢かれてしまったみたい。

パニックに陥った男達は私や佐山を置いて蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。


※※※


 それからのことはよく覚えていない……気が付いたら私と佐山は警察に保護され、豪は病院へと搬送されていった。


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 後日……私は強姦事件の被害者として事情聴取を受けた。

豪は奇跡的に一命を取り留めたらしいけど……後遺症で二度とベッドから起き上がれない体になったらしい。

でも私にはもう関係ない男……どうでもいいわ。

私や佐山を犯した男達は自分達が上げた動画が証拠になってあっさり逮捕された。

自業自得ね……あんなケダモノ共、死刑にしてしまえばいいんだわ!

そして真人……彼も共犯として警察に逮捕されてしまった。

警察から聞いたんだけど、私が飲んだジュースには睡眠薬が混入されていたらしい。

真人が病院から勝手に持ち出したみたいだから、その件についても警察から詳しく事情を聞かれているみたい。

佐山はどうか知らないけど、私は真人を訴えるつもりはないから、多少なりとも罪は軽くなるかもしれない。


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「娘が本当に申し訳ありませんでした……」


「お願い……離婚したくないの……いつまでも待ってるから、許してください。 あなたを愛してるの」


 それから数週間後……。

面会室にて、私は両親と一緒に真人と話し合いをしていた。

内容は離婚についてだ。

その要因となっているのは私と豪の不貞行為だというけど、それは大きな誤解だ。


「確かに豪と体を重ねたのは事実だけど……私が心から愛しているのは真人だけよ!!」


 何度訴えかけても、真人は聞き入れてくれなかった。


「いい加減にしろ!! 本当に真人君を愛しているのなら、なぜ西岡を受け入れた!?

なぜ不満があることを相談しなかった!?

夫に操を立てて誠心誠意支えるのが妻としてあるべき姿だろう!?

お前の身勝手な行いが、どれだけ真人君を傷つけたのかわからないのか!?

恥を知れ!!」


 何も語らない真人に代わり、両親が私に罵声を浴びせてきた。

長年一緒に過ごしてきた両親だけど、こんなに怒りに満ちた顔は見たことがない。


「真人君だけじゃないわ……あなたは光輝を……大切な我が子の心まで裏切ってしまったのよ?」


「裏切ったつもりは……私は2人を心から愛して……!!」


 パシンッ!!


 母から初めて受けた平手打ち……だけど、私以上に母がつらそうに涙を流していた。


「いい加減にしなさい!! あなたはいつからそんなに人の心がわからなくなったの?

いつからそんなに身勝手になったの?

さっきから真人君のことばかり気にして……光輝のことはどうでもいいの!?」


「そっそんなこと……」


「はっきり言いましょう……今のあなたはあなたを裏切ったあの西岡と同じよ!!」


「お母さん……」


「あなたも1人の母親なら……子供に恥じない生き方をしなさい!!

これ以上……私達を失望させないでちょうだい!!」


「……」


 何か言いたいことはあったけど……言葉を紡ぐことはできなかった。

これ以上何か言えば、私に残された何かが消え失せてしまうような気がしたから……。


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 後日……私と真人は正式に離婚が成立した。

彼と離婚なんてしたくなかったけど、これ以上真人を苦しめるなと両親が許さなかった。

光輝は私が……正確に言えば私の両親が引き取ることになり、私は光輝の養育費を稼ぐためにこの身を捧げることになった。


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「本当に良いんだね?」


「はい……お世話になりました」


 真人との離婚からしばらくして、私は生きがいであった看護婦の仕事をやめた。

理由は2つ。

1つは豪との関係が病院内で広まったことで居づらくなったこと。

直接的に何かされたわけでも何か言われた訳でもないけど……漂ってくる受け入れがたい雰囲気が心に突き刺さる。

真人と入籍した際、自分のことのように私達を祝福してくれた同僚や上司達……そんな人達の思いを離婚という形で裏切ってしまった……私は申し訳ない気持ちで胸が張り裂けそうになる。


 もう1つはネットにアップされた例の動画。

元の動画はすでに削除されたみたいだけど、1度流れた動画は無限に拡散されるものだ。

動画に映っている私達の顔には一切モザイクなどはなかったらしく、物好きな連中が私の名前や住所……事件の詳細までネット上に晒していた。


『旦那のブツに満足できなかったから浮気したみたいだけど、その貧相な体と下手なテクニックでよくそんな不満を言えますね……恥ずかしくないですか?』


『浮気嫁ざまぁ!!

レイプ魔グッジョブ!!』


『俺、浮気嫁さんの親知ってるけど……母親は娘と同じスキモノと見た! 父親はパパ活説濃厚!!』


『浮気嫁が生んだガキなんて将来クズに堕ちるだけなんだから、ムショの中で育てろ!』


『この後孕んじゃいました? だったらすぐ堕ろした方がいいですよ? ブスと不細工の子供なんてモンスターすぎて生まれてくるのが可哀そうですから』


『浮気嫁が務めている病院は違法賭博や薬物の売買が日常茶飯事な無法地帯』


そのせいで毎日知らない人達から心無い迷惑電話やメールが絶えなかった。

私だけでなく、両親や光輝……病院にまで被害出ている。

病院には面白半分に動画配信者達がインタビューと称して同僚や患者さん達に突撃してくる。


『余命宣告を受けた患者さんが宣告通りに死ぬか、スタッフ同士で賭けをしているというのは本当ですか?』


『入院患者さんが看護婦から過激な接客を受けていると聞きましたが事実ですか?』


『ぶっちゃけ今、薬物やってます?』


どれだけ注意したり追い払ったりしてもそういう人達はまた後日やってくるし、日に日に数が多くなっていく。

このことが原因で病状が悪化してしまう患者さん達も少しずつ増えていっている。

私がいる限り、この病院はいずれ崩壊する……もう私のわがままのためにみんなに迷惑を掛けるわけには行かないんだ。


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 病院を辞めた私は職を転々とするが……どこへ行っても好奇な視線に晒される。

人前に立つコンビニバイトやパートと言った職は”イメージが悪くなる”と面接時に落とされ……佐山のような泡の仕事にも目を向けてみたけど、”あんたの体じゃ客は取れない”と門前払いされた。


「おい新入り!! さっさとこれ運べ!!」


「はっはい!!」


「ったく! これだから女は……」


 人前に出る職に就けない私が最終的に就いたのは住み込みで働ける土木作業員。

男社会故か、あらゆるところから性差別的な罵声を浴びせられる。

労働環境は過酷な上、サポートやフォローなどは一切ない。

毎日つらい労働で体がボロボロになり、罵声によって心までも砕けそうになる

光輝のためと思って頑張っているけど、はっきり言って死にたいほどつらい。


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「栄子……栄子! いつまで寝ているんだ?」


「えっ?……真人!!」


 気が付くと……私はスーツに身を包んだ真人の隣に立っていた。

私自身も身なりを整えているし……というかここは……小学校?


「なんだよ人をお化けみたいに……」


「だって私達……離婚したんじゃ……」


「離婚? 何寝ぼけてるんだよ。 今日は光輝の入学式なんだから、しっかりしてくれよ」


「え?」


「ママー!!」


 私をママと呼んで駆け寄ってきたのは制服に身を包んだ小さな男の子……いや、光輝だ。


「パパママ! 僕先生に挨拶したよ? えらいでしょ?」


「おぉ!見たぞ! さすが俺達の子だ!」


「えへへ……ママは見てくれた?」


「えっえぇ……見てたわ」


 無意識に話を合わせたけど……これはどういうこと?


「栄子!」


 背後からの声に反応して振り返ると……そこには私の両親が笑顔で立っていた。


「お父さん……お母さん……どっどうして?」


「どうしてって……可愛い孫の晴れ舞台を見に来ない訳がないだろう?」


「そっそうだね……」


「どうしたの?栄子。 なんだか元気がないみたいだけど……」


「うっううん! なんでもない!」


 そうか……夢だったんだ……何もかも……。

全ては悪い夢……これこそが現実なんだ……。


「ほら、栄子。 ぼんやりしてないで行くぞ!」


「うん!!」


 まぶしい笑顔の真人に手を掴まれ……私は光輝達と光あふれる道を走って行った。

もう迷わない……間違えない……私はこの幸せを絶対に捨てたりしない!

愛する家族と一緒に……未来へと進むんだ!!


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「おい! いつまで寝てやがる!!」


「……えっ?」


 そう思っていた矢先……体中に走る痛みと共に現実に引き戻されてしまった。


「とっとと起きて仕事しろ! このウスノロ!!」


 罵声を浴びせながら無造作に放り投げられた大きなスコップ。

肌を刺す冷たい風と先輩の怒号が……幸せな幻想に浸かっていた私を無慈悲に引き上げる。


「……はい」


 あれは夢……いや、あれはあり得たかもしれない未来。

間違いを犯さなかった私が歩むことができた人生……手に入れられたはずの幸せ。


「うっ……」


 やっとわかった……私が何を守らなければならなかったのか……私が何を失ったのか……。

全ては欲望に負けた自分の弱さが……甘さが招いたこと。

でも今更……後悔したところでどうにもならない。

過去はやり直せない……あの未来が訪れることはもう……ないんだ。


「……」


 ポケットから取り出した1枚の写真。

それは光輝が退院した日に取った最初で最後の家族写真。

そこには笑顔あふれる私達家族の姿が鮮明に描かれていた。

私が掴んだ幸せ……そして、私が捨てた幸せ……。


「ごめん……なさい……」


 ようやく口にすることができた償いの言葉……涙が止まらない……どうしてこんな簡単なことに気付かなかったの?

どうして1人で抱え込んでしまったの?

いくら考えても答えは出てこない……いや、出た所で言い訳にしかならない。

今の私がすべきことは、光輝のためにこの命を削ることだけ……。


「さよなら……」


 別れの言葉と共に吹きすさぶ風に乗せ、写真に収めらた小さな幸せは遠い彼方へと旅立って行った。

そして私は自分の罪を償うべく……作業現場へと戻った。



【栄子の最後がなかなか思いつかず、これでよかったのかなと思いつつ仕上げました。次は智樹視点です】

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