8話 夢さんはテレパシーを悪用する

 夢さんは僕の心をいつも読む。


 夢さんはいつも僕を蹴落とす。


 テレパシーを使い先生の秘密を突き付けて宿題を免除してもらったらしい。


「夢さんってかなり悪い娘だね」


「そうかしら……あはは」


「つうか五月さんって別のクラスの人だったんだ」


「そうよ悪い?」


 五月さんはいつもとは違う格好で僕を嘲笑う。


「嘲笑ってなんかいないでしょもう少しひゃんとしなさい」


「ひゃんってなんだよ」


「噛んだだけよ」


 だが校舎の屋上でダンジョンの穴が開いている。


「入るわよ」


「マジで!?」


「私も入る」


 そしてダンジョンホールに入る。


 スライムが出てくる。


 核を潰す。スライムの核を出すのはなかなかに力を使う。


 スライムの場合体重を軽くする意味があまりない。


 スライムは核を潰せば余裕で倒せる。


 スライムゼリーが小瓶に入ってドロップする。


 何に使えるんだろ?


 でも夢さんの知り合いの古美術商が買い取りたいと言っているらしい。


 ダンジョン産の商品を卸すのはどうなんだろう?


 まあスライムゼリーだからいいか。


 夢さんはテレパシー能力を使用して裏世界の女王みたいになっている。


 裏の力を使い、テレパシーを裏活用する。


 スライムを狩りまくると入り口に戻る。


 夢さんと五月さんはご苦労様と言っていた。


「頂いていいのかしら」


「僕の分は」


「じゃあこれでいい」


 夢さんはスライムゼリーを何に使うんだろ。


 その後数日後。


 夢カンパニーで美容ゼリーを売り出していた。


 スライムゼリーを使っているかは不明だが夢さんだ。


「会社立ち上げたんだって」


「五月ありがとね」


「夢さん思い切りが良いですね」


 夢さんの会社立ち上げは事前に言われていたことだった。


「よいでしょスライムゼリーを加工に回したら美容効果があることがわかったの」


「でも安定供給できるの?」


「それは私のテレパシー能力で探してみるわスライム思念波を」


 どうやらスライムの気持ちも読むらしい。自分のために凄くいいことだ。


 そして隠されたダンジョンを探し出す夢さん。


 スライムはぴるりしゃふわんたぷんとかいう感じで雑多な感情らしい。


「でもたまに日本語を操る頭の良いスライムもいるわよ」


「そうなのか……従魔にしたりとかは?」


「出来たらやってるわよ」


 夢さんはどのようにしたらスライムを従魔にできるか迷っていた。


 でも魔物と心を通わせないとできないだろうと思われる。


 夢さんはテレパシーを悪用している。


 主に僕の気持ちを無断で知ることに使っている。

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