第26話
「おはようございます」
「おはようございます、早いですね」
「とゆけさんこそ、お味噌汁いい匂いですね。こっちはタラの芽の天ぷら?」
「半分正解、ハリギリも入ってるので人によっては好き好きがでますね」
「あー僕も、ハリギリ好きなんですよ。ちょっとアクが強い所がいかにも山菜って感じで」
「よかったです。コシアブラとか蕗なんかも採れたので順番に揚げていきますね。
ここは竹も生えてるみたいですから竹林を見つけて、筍も採取できればラインナップ増えますね」
「なんですと!今日の予定は竹林探索、筍採取に決定です」
◇
「今日は朝から豪華なのです!山菜天ぷらは高級料理です!」
「ほんと、すごい、お味噌汁も美味しいし ご飯が進むわー。
里にいるよりキャンプの方が豪華で快適って、木の上に帰りたくなくなるじゃない」
「それなんだけど、そろそろまた旅を再開しようかと思ってるんだけど、スティアはどうする?」
「どうするって、私を置いていく気?絶対に離れないって言ったじゃない」
「いや、親御さんも帰ってきてすぐにまた旅に出られちゃうと寂しいんじゃないかなと、」
「それは心配ないわ、私たちの時間感覚でいえば また五年後か十年後くらいに帰ってきても、ほぼ環境は変わらないし、子供は一族みんなで育てるって感覚だから寂しさとかは感じないと思うわよ。
それでもって場合は、帰ってきたら兄弟が増えてると思うし、まだパパもママも若いから」
「それじゃ決定 一回里に帰ったら そのあと出発」
「新たなる旅立ち、いい日旅立ち、この世界の何処かでまっている強い奴に逢いに行くのです」
まぁ もう少しここで遊んでいく予定だから少し先だけどね。
そんなわけで、朝食の後は竹林探し。
◇
ソフィえもん、筍が欲しいんだよー 何か道具出してー
『まだ、引っ張りますか。
道具はありませんが、現在地から東へ五キロの地点に自生しています。』
ありがとう、神のドローンで空中から捕捉かと思ったら、いきなり情報が出たね。
『この近辺で、ドローンなど飛ばしたらワイバーンを呼んでいるようなものです。小型の機体だと食われます』
「そんなもの? それじゃ今回の人数での移動手段は何かある?」
『神のウニモグ・ダブルキャブボックス仕様が準備済みです。
荷台のボックスはキャンピングカーに仕上げてあるので、料理、就寝、トイレ等、お風呂以外の機能は充実させてあります』
さすがソフィア、完璧だね。
『当然の準備です』
「さて、では筍獲得のために移動します。
皆さんウニモグに搭乗して下さい。
・・・昔、マニュアルのは仕事で乗った事あるけど、最新のオートマは運転できるかな?
おぉ!楽そうだ。
当り前だけど、2段シフト考えなくていいんだ」
大排気量ディーゼルのエンジン音を聞きながら発進する。
身長の関係でフットペダルに足とどかないのでツクヨミ様に運転して頂きました。
野を超え、小川を超え、丘を越え、5キロの道を踏破する。
途中で獲物を狩りつつ、障害物を巻きながらなんとか到着。
おぉ、まごうことなき大竹林!
手入れしてない林なので中へは入れないけど周辺部だけで結構獲れそう。
土から出てないのを狙って鑑定発動。
ターミネーターのサイティングの様に複数目標をロック。
順番を決めて筍鍬を振り下ろす。
田舎出身者スキルを駆使して一撃で仕留める。
刺身でも食べられるフレッシュ筍ゲット!
目標をセンターに入れて鍬を入れる。目標をセンターに入れて鍬を入れる。目標をセンターに入れて鍬を入れる。
大量、大量!
「おっと、ヘレナも掘ってみる?」
「はいです!今宵の虎徹は血にうえてますの!はっ‼」
背は小さいがパワーはあるので、一撃で筍の基部まで入る。
次に柄の下に入って鋭く持ち上げるとボコッと音を立てて掘り上げた。
「うむ、見事!わしに教えられることは もう無い 免許皆伝じゃ」
「お師様ありがとうですの、精進するのです」
ヘレナは そのまますごい勢いで次々に掘り起こし始めた。
僕は後ろについて硬くならないうちに回収、回収。
「スティアはどんな感じ?」
「私は地面の下までは見えないわよ?
大きいのしか掘れないけど」
「大丈夫、大丈夫、それならそれで料理できるから」
アマテラス様達はと見ると、とゆけさんが炊き込みご飯の準備、アマテラス様とツクヨミ様は銀紙で包んだ筍を火の中に放り込んでいた。
「一人二本ずつ焼いてるから一段落したら来てねー♪」
―――――――――――――
読んで頂きありがとうございます。
気に入って頂けたら、作品フォローとか、♡応援とか、★評価、を宜しくお願い致します。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます