オペレーションレッドゾーン

『23G隊員全機システムチェック』

レイは通信機越しに各機のパイロットはチェックを開始した、

『メイんバッテりー、さブバッテリー通電確認、FCS回線問題有りません、各部動作…』

マリーは慣れた幼いながらも慣れた手付きでチェック作業をした、

『なあさ?ケネス』

『何ですか?』

『23GのGは分かったがあんた昔何処に勤めた?』

23G隊の共通点は公務員、5人中2人は軍人なのは分かる1人は市役所職員。もう1人は消防隊員、

『警察官をしていまして。ほら顔が何処と無く日本人に似ているから日本の犯罪組織の潜入捜査を主にしていましたが、当時の上司の裏切りに遭って死にかけた事が遭ったもので』

『…そ…そうなんだ』

ここでは語られ無いが23P隊は全員が受刑者で、23J隊は全員が日本人らしく23X隊は多国籍部隊。

沈黙が流れそうに成った、

『次スラスターノズルとローラーユニット展開の確認』

コアポッドと上半身と成るハンド背部のスラスターの上下可動と下半身と成るフットの爪先を上げてローラーの動作の確認をした。

サブアームコアポッド本体の腕にビームサーベル、サブマシンガンのマウント確認(サブアームにビームライフルとアサルトライフル実弾をマウント可能だが、バズーカやスナイパーライフル、ビームスマートガンは背中側に移動したコアポッドの足でマウントされる)』

『こちらマリー、問題ありません』

『此方スレイド。問題ありません』

『此方マルク、問題ありません』

『此方ケネス。問題ありません』

『全機出撃』

23G隊のサージ数機の2つ目が光り始めた、

金属の脚はゆっくりと歩み始めた。

AF格納庫内には全長18mもするAFが所狭しと並んでいた、

小さな単眼のトルプ量産型と複合ゴーグルセンサーのマシナリ指揮官用

其れ等の中でサージは其処まで多く無く23G隊以外で乗れるのは地球防衛軍上層部の人間位なのも無理は無かった、

23G隊の今回の初任務は極めて簡単だった、

ロサンゼルス跡地の哨戒任務、

23X隊と23P隊の哨戒任務を終えて、23B隊と合流後に任務開始。

『全機れーダーシスてムにりンクします』

コマンドユニット装備のサージを操縦しているマリーはリンクデータを送信した。

「…ロサンゼルス跡地外側から1kmまでの辺りか…跡地上空の偵察隊のデータでも反応無し…か?」

『各機巡航時のフォーメーション確認』

レイ機が先頭でスレイドとケネスが左右後方その間をマリー機、最後方をマルク機の編成。

フォーメーションを組んで移動を開始して数分、

「…改めて見ますとかつてロサンゼルスは犯罪の発生件数が多いと聞きましたが」

『…気に成ってたのか?』

マルクの疑問にレイが反応した、

「…完全に廃墟同然になってません?昔親にロサンゼルスに行くなって散々言われたのに不本意な形でロサンゼルスに行く事に成ったけど何故にこうなっているんです?」

『地球防衛軍がAIとの防衛戦で被害が酷くこれ以上の防衛戦が出来ないって核攻撃で吹き飛ばしたそうだ』

レイが疑問を答えた、

「ええっ地球防衛軍が?」

『各国から大量の核兵器を押し付けられたからな、嘗てロシアが行った事よりはまだましかも知れ無い』

ケネスがその事を話した。

昔、

宇宙に住む者達が地球を侵攻した時の

事。

彼等は日本を占領してその次の標的はロシアの可能性が有る事から当時のロシア政府は北海道からも攻めて来る事を恐怖に思ったが、彼等はココでチャンスと捉えた、

北海道東部まで侵攻が確認されるまでに行った作戦、

『オペレーション=レッドゾーン』の準備を進めた。

北方四島にまで宇宙に住む者達が上陸した。

四島全域に宇宙に住む者達の主力兵器AFが到着した瞬間、

四島全域が光りに包まれた、

予め大量に仕掛けた大量の核爆弾で島諸共消し飛ばしたからだ。

ただその後は世界から批判されたが、等のロシアは『宇宙に住む者達が核攻撃をしたからだ』と言い訳をしたが信じて貰えなかった。

『其れだけAIは学習しているからだよ』

入隊してまだ間もない頃、

総司令官から人類の敵であるAIについての話しで。

嘗てAIは人間の開発したプログラムの一種の事を示すが、月での暴走事件以降は全体の事を示した、

最初は無人機を操り次に戦車や戦闘機等、人間が乗る兵器を乗っ取っていたが、

昆虫や動物を模倣し始めたのか、徐々に大型化し始めた。

しかも厄介なのは、AIが使ってるモノと同規格のコネクタが有るとAIは其処を通じて乗っ取る、

しかも当初はAIに対して中枢を狙えば良かったのが…各部品がブロック化とモジュール化を進んだ結果。幾ら攻撃しても無事な部品同士を繋げて復活させる等、

スレイドはある懸念を思い出した、

人類の敵のAIに関する総司令官の解説の中で23C隊隊長は人型のAIやソルドの模倣が現れるのではと疑念を述べた、

現メンバーの中には23部隊以前に昔有った19D隊隊長がハワイで目撃した事が遭った、

隊は隊長を残し全滅、

更にはハワイも『攻撃命令α』核を含む大量破壊兵器で完全破壊、

その元19D隊隊長も22B隊隊長に成って居た時の事。

メキシコ沿岸域でイカか蛸のAIが現れて大きな被害を受けた、

22B隊隊長機のマシナリは特攻を敢行、

大型のAIはマシナリの手足を触手で搦めたが直後にコアポッドが特攻、

怯んだ所を一斉掃射で撃破。

残った22B隊隊員はイカや蛸が暫く食べられ無かった。

「…?」

マルクはレーダーに一瞬反応したみたいで皆に確認を取ったが反応が無かったが。

暫くして急にハッキリした反応をした、

『南南西10k!AIです。反応1』

『馬鹿な奴はどうやって?』

『首に変なえり巻きがあります!』

早期警戒ユニットを装備したトルプに搭乗した23B隊員と隊長が驚愕する中、マリーは気付いた事が有った。

『まさかアレで穴掘って侵入したのか?』

代23隊への再編成前に昆虫の頭がガトリング機関砲に成ってるAIに多数遭遇した事が遭ったらしく被害は出たものの何機かは撃破した、

『今度は地底潜航用か』

AF数機でどうにか撃破した、

どうやら威力偵察用だった様で其処まで強く無かった。

ただAIは無事だった部品同士の関係上粉々にする必要が遭った、

その後は23E隊と23J隊と交代して報告の為帰投した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る