第17話 ミーファ・ガタラの恋心❤️

 軍内外から広く志願者をつのって作られたヘッケルト教授奪還隊は第1番隊と第2番隊の2隊に分かれて活動することになった。


 第1番隊は西回りで、第2番隊は東回りで世界をめぐり、ヘッケルト教授の捜索、奪還を目指す。


 西回りは東回りに比べて比較的序盤が安全なルートであるらしく、そこに主要部隊である第1番隊を行かせることは軍上層部の考えでもあるらしい。


 第1番隊の隊長は、現在ツーツンツ王国一の剣士ソーズマンと言われているシュリンバー・シュトレイ大尉たいいに決まり、その決定直後から第1番隊に入隊を希望する者が殺到した。


 そして、第2番隊の隊長にはなんとこの俺が選ばれた。なんでも、ヘッケルト教授が自分の受け持っていた生徒の中で最も評価していたのが俺であったことから、隊長に抜擢されたらしいのだが、その決定後に第2番隊入隊を希望した者は軍人とそれ以外を含めてたったの6名だけだった。


 ただ今は有事ではないとはいえ、国内の守りが手薄になってはいけないという理由から、隊は隊長を含めて10人くらいの少数精鋭と初めからから決められていたので、人数としてはそれでもギリギリ足りていたのである。


 結局、第1番隊は3度の選考を行い、数百名から12名(その中にはヤーバス・ロダノ第139番伍長ごちょうもいた!)にしぼったようなのだが、俺の第2番隊は選考なしで全員採用ということになった。


 その6名は以下の通りである。


 アレーシャ・シャーベ軍曹ぐんそう


 ミーファ・ガタラ上等兵じょうとうへい筆頭ひっとう


 ユアール・プライツ一等兵いっとうへい


 テス・ハミン(魔術軍職員)


 ジュナ・ヘッケルト(民間人)


 野々宮みふゆ(元魔物 現民間人)


 

 アレーシャ・シャーベ軍曹以外の5人はただちに属性判定式を受け、隊員全員の属性が明らかになった。


 アレーシャ・シャーベ軍曹を含めたそれぞれの属性は以下の通りであった。


 アレーシャ・シャーベ軍曹

 光属性


 ミーファ・ガタラ上等兵筆頭

 水属性


 ユアール・プライツ一等兵

 風属性


 テス・ハミン(魔術軍職員)

 地属性


 ジュナ・ヘッケルト(民間人)

 幻属性


 野々宮みふゆ(元魔物 現民間人)

 氷属性



 さらに、ヘッケルト教授奪還隊に加わったことにより隊員全員が昇格した。


 アレーシャ・シャーベ 軍曹→曹長そうちょう


 ミーファ・ガタラ 上等兵筆頭→第1番 伍長


 ユアール・プライツ 一等兵→第121番伍長


 テス・ハミン 魔術軍職員→上等兵


 ジュナ・ヘッケルト 民間人→一等兵


 野々宮みふゆ 民間人→一等兵



 それから、隊長である俺はなんと伍長から准尉じゅんいに3階級昇格したのだった(おそらく一隊員であるアレーシャ・シャーベ曹長よりも隊長である俺の階級を上位にしなければならなかったからだと思われる)。



 そして、最後にミーファ・ガタラについて少し説明しなければならないだろう。


 ミーファ・ガタラは、あの闇属性の魔王に最初に体を乗っ取られたロキヤン・ガタラ第1番伍長(現在は第142番伍長に降格)の妹で、あの時、俺と自分の兄の試合をどこかで見学していたのだという。


 軍内での評価は兄よりも高く、入隊半年、弱冠じゃっかん16歳で上等兵筆頭となった剣術の天才であるらしい彼女は、兄と同じ深緑色のサラサラのショートカットが特徴的な、おそろしく透明感のある美少女だった(ちなみに完璧なお椀型の美巨乳)。


「ルーフェンス・マークス隊長! 好きです! 愛しています! 結婚してください! 以上です!」


 これはヘッケルト教授奪還隊の第2番隊全員の前で彼女がした最初の挨拶である。


 この後、その場がとんでもない空気になったのは言うまでもない。



※※※

第17話も最後までお読みくださりありがとうございます!


もし少しでもおもしろいと思っていただけたら、作品フォローや★評価をしてもらえるとすごくうれしいです(応援コメントやレビューコメントもお待ちしています)!


【次回予告】

第18話 女同士の戦い 第1R 💕


俺(ルーフェンス・マークス准尉)を巡って女同士の戦いが勃発!?

 

超個性的な女子隊員たちを果たして俺はまとめられるのか? 色々と不安な第18話っ!


どうぞご期待くださいませm(__)m



 

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