第4話

「……と……り……梨都!!」

「!!莉子?それにルナさん?セイさん?」

「よかった〜!目覚ましてくれて。」

「ユラ、あなた体育館で足怪我してあまりにもひどい事故でものすごく痛くて失神してたんだよ。」

「ユラ覚えてる?」

3人に顔をのぞきのこまれ私は次第と脳が起きていく。あのとき……樹が私を庇って……

「樹は!?どこですか!?」

「落ち着いて梨都。」

と私を落ち着かせようとする莉子。落ち着いてだなんていられない。私は素足のまま病室を出ようとした。しかし床に足を着いた途端足にかなりの痛みと傷が抉られるような痛みがあり、私は言葉にならないような言葉を叫んだ。

「〜っ!!」

「ユラごめんね。」

とルナさんはひょいっと私を抱っこし、ベットに戻す。

「落ち着いてきいて。ユラ。」

とセイさんは急に真面目な顔をして私の手を握った。

「あなたはあのときの事故で太ももにゴールの棒が刺さって、足はゴールの重さで潰されてしばらくは歩けない。」

私はその言葉を飲み込み、悔しむ。しかしもう1つの言葉を聞いた時

「久蘭くんはあなたを庇って足は変な方向に曲がって頭を強く打って大量出血で体の臓器もかなり傷ついてるの。」

「……え?」

そりゃそうだ。あのとき樹が庇ってくれなきゃ私は死んでいたはずだ。


「樹は!?生きてますか!?」

とセイさんとルナさんのほうを見ると

「生きてるよ。ただ……」















莉子は私の肩に手を置き

「意識不明なんだ……」






私はその言葉を聞き一気に地獄に落ちたような気分だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る