第31話記憶

そして何もなかったことのように戻った。

サイレンヘッドは跡形もなく消えてる。

勝ったのだろう。



  だがサイレンヘッドは生き残っていた。



「サイレンヘッドは?」

ほのかと陸は困惑している。

「お前らがむやみに飛び出すからだろ?」

「あ、そうか。」

確かにむやみに飛び出した。

記憶がないのも当然だ。

もっと成長させないと。

いきなり飛び出してはいけないことを。


だが、これから成長できるほどの余裕はない。

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