第12話 自由のベリエッタ
「ステファン…。
ベリエッタが口を開いた。
「(『
そう決意したばかりだというのに…!)」
セレスは、歯を
「そちらの
データには無かったが、確かハイルペラ
ベリエッタがレイを見る。
「はい…。」
レイがセレスの右で答える。
「我が新たな主の悲願のため、君達には死んでもらう…。」
セレスは必死に考えていた。
「(
ドサリ!
ベリエッタが、
次の
ビュオン!
ベリエッタの姿が消える。
「(背後!)」
セレスは直感的にそう思った。
前方に素早く
ガキィン!
セレスの
「
レイが
ビュオン!
「
ドガッ!
右にいたベリエッタを
ステファンは前のめりに大きく転ぶ。
ズダンッ!
レイは向かってきたステファンを
ビュオン!
ドスッ!
ベリエッタはレイが
レイの背後から
ガキィン!
レイの着地の
セレスが下から上に
ビュオン!
ポン。
レイがセレスに
レイと共にセレスの時間も加速した。
セレスはそのままぐるりと周囲を見回す。
その
ドゴッ!
ベリエッタの体がわずかに
ビュオン!
「なっ…!?」
セレスは再び周囲を見回した。
レイも周囲を見回す。
いない。
レイの上から頭を
「上だ!」
セレスはレイの
その動きに合わせてベリエッタが
「(なんという反応スピードだ…!)」
レイに向かって
ガキィン!
お
時間が加速している分、セレスのほうが立ち直りが速い。
すかさず落下直後のベリエッタを
ビュオン!
ベリエッタの姿が消えた。
セレスは周囲を見回す。
いない。
いや。
今度は下だ。
ベリエッタがセレスの背後にしゃがんで、
セレスは、その足を
ビュオン!
ベリエッタの姿が再び消えた。
「(フェイント…!)」
ベリエッタはレイの背後で
「くっ…!」
レイが気づき、
ガキィン!
バッ!
ベリエッタが
ガッ!と左手で
「
と
レイがそのまま右手の
ビュオン!
ベリエッタの姿が消え、レイの背後に現れた。
「なっ…!?くっ…!」
セレスは何とか反応し、ベリエッタに
ガキィン!
ベリエッタは
タンターン!スタッ!
と後方へ宙返りして
再び
ステファンも、あわてて立ち上がる。
「(体勢が
どうやら
セレスは
「ふむ…。
息切れ一つしていないベリエッタがレイのほうを見た。
レイは、顔はベリエッタのほうを見ているが、
セレスと同様に
ゼェゼェ…と
「(
レイの
セレスは、思いながらフゥー…と大きく息を吐くと、
ベリエッタから視線を外さずに一歩前進した。
「
フランから
セレスが静かに言う。
「いいや。君達全員さ。
この
ベリエッタが冷たく言った。
その目は血走り、静かな殺意に燃えている。
と、
その時、
「いたぞ!」
ミリア達が追い付いて来た。
ベリエッタの視線がチラリとそちらに動く。
「(今だ!)」
「
カッ!
セレスが左手から
ビュオン!
「まとめて相手をしてやる。」
走ってくるミリア達の背後に立ったベリエッタが静かに言った。
セレスの
ベリエッタがミリアに向かって
「その必要はない。」
ミリアがパチンと指を鳴らすと、ミリアを中心に一面が
「きゃあああああああ…!」
ティナ、アンネが思わず悲鳴を上げ、
ベリエッタと
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「私の勝ちということでいいよな?」
ミリアが大火傷を負ったベリエッタを見下ろしながら言った。
無事だったフランは、巻き
「お前の
ミリアが勝ち
「!
…ああ。…殺せ。」
ベリエッタが息も絶え絶えに言った。
バキィ!
ミリアが
「フラン。仕事だ。」
とティナとアンネを
「…
フランが
「いや、
と言った。
言われるがままにフランがベリエッタの
「
と
「…!?
私は一体…?」
ベリエッタが
「ミリアさん…、どういうこと…?」
フランがミリアとベリエッタを
「ニキータの死に方が気になっていたんだ…。
あれはどうやら、
おそらく、
操り人形のようにそれを実行してしまうんだ。
フラン。
とミリアが言った。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「本当に申し訳ない…。」
深々と頭を下げ、
「殺してくれても構わない。」
と言い出す。
セレスがぎょっとして、
「そんな。
フランも無事でしたし、せっかく
と手と首を横に
「
そうじゃない…。
そうじゃないんだ…。」
と頭を下げたまま、
「私が君達の父君と母君を殺したんだ。
正気ではなかったとはいえ、本当に申し訳ない…。」
と
セレスは固まった。
「(今、
『私が父と母を殺した。』
そう言ったのか?」
ゴッ!
フランがベリエッタを
ガッ!
フランがベリエッタを
ドス!
フランがベリエッタにのしかかった。
ゴッ!
ゴッ!
ゴッ!
フランがそのままベリエッタを何度も
ゴッ!
ゴッ!
ゴッ!
何度も何度も
セレスはそれを
「(フランを止めなければ。)」
頭ではそう思っているが、体は動かなかった。
「(何と言って止めるのだ?)」
「(『そんなことをしても父さんと母さんは帰って来ない。』
とでも言うのか?)」
「(そんなことはフランだって分かっているはずだ。)」
「(フランが正しいのではないか?)」
「(
そんな様々な考えが頭に
だが体は動かなかった。
フランとベリエッタを
ミリアは険しい顔で、ただ両手の
フランとベリエッタを見つめていた。
セレスは自分も両手の
フランは
その代わりに声を上げて泣き出した。
「…本当に申し訳ない。」
ベリエッタがフランの下で
「(いっそ
セレスは
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