第20話 「嫉妬深いサウジ王」

ペリシテ国猛将ゴリアテとの勝利後、ダヴィデはさらに多くの功績を積み、僅か2年で千人軍団長にまで昇格する事ができた。異例の出世である。


「サウジ王よ!

永遠に生きられますように!

今回もペリシテ国との戦いにおいて、大勝利を治める事ができました!」


「千人軍団長ダヴィデよ!よくやった!

もはやアブラハ国において、お前の右に出る者はいないであろう!」


「ありがとうございます!」


「褒美を取らせたいが、我が娘ミカをお前の嫁として

娶らせたいが、どうだろうか?」


「サウジ王様!

私は、身分の卑しい者でございます。

私が王の娘を娶るなど、あってはならない事です!どうかお考え直し下さい!」


「私の好意を受けられないとでも?

心に決めた女性でもいるというのか?」


「いえ・・そういう訳では・・・」


「それでは次の戦いで勝利を治める事ができたら

我が娘ミカをお前の嫁としよう!良いな!!」


「・・・・・・・・・・・」


「ダヴィデよ!お前は無敗の将軍であり、これまでの多くの勝利は、お前自身の能力が高い事は認めているが、いつになったら、夢見の少女セツラに会わせてくれるのだ?他の将校たちも、お前の勝利は、夢見の少女の力が大きいのでは?とぼやいておったぞ!」


「サウジ王様!

確かに我がダヴィデ軍において、夢見の少女セツラの神掛かった預言の力が多大である事は認めます。しかし夢見の少女セツラと私は一対です!

夢見の一族の力を得るには、起源の主からの召命が必要であり、今の戦乱の時代において、このダヴィデが選ばれた者とされている事は、預言者サムル様もおっしゃっていたではありませんか?」


「夢見の一族セツラが

王に仕える事は、ふさわしくないと言いたいのか?」


サウジ王は、怒りだし

褒美として娘ミカを嫁に出す事を取り消してしまった


「サウジ王は、何故?分かって下さらないのか・・・」


ダヴィデは、サウジ王の精神が歪んでおり

非常に嫉妬深くあり、怒りが内に秘めている事を感じずにはおれなかった・・


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