第19話 「完全勝利の先に・・」
「まさか!
あの・・少年ダヴィデが本当に勝利するとは!!
信じられない!それに何だ?かつてない程の・・・士気力の高まりは!
アブラハ国の軍隊全体に勝利の余波が広がっているではないか!
行ける!!今なら敵軍を追い出し
我々が所有していたカナンの地全土を
奪い返す事ができるかもしれない!
さぁ!狼煙をあげよ!そしてユーフラス川流域に控えている別動隊に召集をかけよ!
そして2万の敵に恐れをなして、一度は戦列を離れた者でも
再び闘志に燃える者がいるなら、名乗り出て戦列に加われる事を許そう!」
<それは・・私の事だろうか?
預言者サムル様も今なら、私が戦いに出る事を許して下さるだろう!>
アブラハ軍の猛追は激しく、翌々日まで戦いは続き、ようやく戦いは終焉を迎える事ができた・アブラハ国の完全勝利であった。
◆
サウジ王が目を上げると
猛将ゴリアテに勝利をしたダヴィデの傍で
預言者サムルが、戦況をじっと見つめて、二人で熱心に語り合っていた
「預言者サムル様!
何を二人で語り合っているのですか?
アブラハ国の王は私ですよ!何故?私を差し置いて、この少年と親密に話しをしているのですか?」
「サウジ王よ!
何を嫉妬しているのだ!
あなたが王である事は、明白ではないか?
それより先程のダヴィデの戦いは見事であったであろう?
ダヴィデこそ!ペリシテ国を完全に滅ぼし、近隣諸国を統一する為に選ばれた器である!!!
さぁ!追い風は我らの国にある!
国を救った英雄ダヴィデを軍団長として任命し、彼に全権を任せるべきであろう!」
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