第10話 「聖戦の幕開け」
「ダヴィデだと?初めて聞く名だが・・
このような少年を預言者サムル様は、油注ぎの祈りをされるというのか?
彼は、まだ少年であるのに、どうして勇敢な心を持っているのだ?王である私と何が違うのだ?」
サウジ王は、じっとダヴィデの顔を見つめた・・童顔であどけなく、人を傷つけた事が無いように・・思うが・・起源の主が示された聖戦に奮い立っている!
敵兵に対して剣を抜く事に躊躇する事はないだろう・・・。
12部族のうち、最も勇敢な戦士が多いのは、ユダ族であると・・言われているが・・元は同じ親から生まれた同族であるのに、何が違うというのだ!
サウジ王は、いたたまれない感情を抱いていた。
ダヴィデは、自分の子と同じ齢であるのに、立派な戦士の顔をしている。嫉妬に近い感情を抱きそうになったが、、アブラハ国の王として、預言者サムルが選んだ少年を・・受け止めるべきだ判断をした。
「ユダ族の子ダヴィデよ!
お前は、戦いに出たいか?」
「サウジ王様!聞いて下さい!
私は、アブラハ国を愛しています!
これまでカナンの地域において、ペリシテ国により数えきれない略奪がなされ、同族の尊い血が失われてきました・・私の上の兄も2年前に殺されたのです。
長年苦しめられてきた祖国の地に今こそ!
起源の主の名が高らかに褒めたたえられるべき時が来たのだと、確信しています!
さぁ!聖戦の幕開けです!」
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