第14話 スラムノフリョウタチ

「キタキタ!245系だ!ジンちゃん!やっちゃていい⁈俺もう腹が減ってしょうがないよ!」


チリチリの巻き髪に褐色の丸メガネが

ファーゼノンに到着した245系を覆うくらいに

瞳孔を散大させて言った。


「まて、あせんなフワ坊!搭乗者名簿にヤバいやつの名前がある。必中のブラディが乗ってるはずだ!そいつと当たるのは避けたい、、

駅から出てバラけたところで雑魚だけを、、

ん??」


三島由紀夫よろしくの大演説を終えたジンの横にはフワ坊はすでにいなかった。


「金ええええええええ!!」


夜を跳ねるように飛び出したフワ坊は欠けた月を道標にホームへと駆けた。


「言わんこっちゃねえ!野郎ども行くぞ!

俺らは八王子スラムのチームテーゼ!

闇に曲がれて全てを奪え!ニワトリの鳴き声一つ残すんじゃねえぞ!!」


「うおおおおおおお!」


ジンに続き約30名のテーゼのメンバーが吠えた。






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