第51話 児童ポルノの禁止はどう考えるべきか?

 児童ポルノの実写つまり被写体であるペドフェリアの対象となる少年少女の写真について考えてみましょう。この種の写真は持っていることも禁止されています。


 法律、特に刑法には法益というものがあります。法律によって保護される利益のことです。この場合は少年少女の人権です。今現在少年少女が同意していても、幼い故に正常な判断ができないから、というのが西洋の基本的な考え方です。


 この段階で日本とは考え方が本来は違います。西洋においては子供は動物です。思考能力がなく権利も義務も責任もすべてが非人間の扱いを受けます。日本において子供は小さな大人、です。それが正しいかどうか別にしてです。

 日本では子供に理屈をかたって教育している親を見かけると思いますが、あれはあまりワールドワイドではないようです。イギリスやアメリカの一部の州ではでは体罰を是とする法律があります。それは子供は動物と一緒という思想からです。


 以前、日本では強姦罪は13歳未満の場合は、同意があったとしても無理強いと同様という判断でした。これが西洋では16歳から18歳だ、という議論もあって恐らく「性交同意年齢」なる奇妙な概念が生まれました。


 抽象概念の発達や中学生の思考を考えると13歳が適切な気もするのですが、今の中高生の実態は知りませんので何とも言えません。

 しかし、この種の議論をちゃんとしたんでしょうか?16歳以上であるべきだ、18歳以上であるべきだ、というお得意の「べきだ」論で決まってませんか?伝統的に子どもは社会としてどう扱ってきたのか?


 よく「初めてのお使い」を世界と比較して治安の問題として捉えるこれまたユーチューブが多いですが本質は違います。子供を小さな大人として見ている、という日本における社会的な概念の問題です。

 これもユーチューブで見たフランスのテレビ番組で子供が見知らぬ外国人が倒れたら対応できるか?という動画を見ました。つまり伝聞の伝聞ですから話半分以下で見るべきですけど、世界で子供たちはただオタオタするだけだったそうですが、日本の子供だけ対応できたそうです。


 ドラえもんの小学生4人組は10歳か11歳でしょう。クレヨンしんちゃんは?5,6歳?でしょうか。これらは極端ではあっても日本では多かれ少なかれ子供の言動は時に大人並みにある、と考えていると思いますがどうでしょう。

 紫の上の話や元服、丁稚奉公などの文化を出してもいいでしょう。


 つまり、日本においては子供は小さな大人です。発達心理学や社会心理学的にその辺のエビデンスがあって子供と性の問題って考えられているでしょうか?


 もちろん、小さな子供たちですから心理的な大人への恐怖や生活に対する不安、親との信頼関係から小学生以下のポルノ写真や性交は問題があると思いますし、中学生も良く議論した上ならしょうがないと思います。


 しかし、何か思想を西洋に侵略されている気がしてなりません。もともと西洋はペドフェリアによる子供への性犯罪が頻発する民族です。アメリカのサイコパスは4%、日本では1%以下です。宗教なのか民族なのか分かりませんが、そういう事情を考えているでしょうか?


 子供の性犯罪被害は先進国ほど多いそうです。日本についてもアフリカなどと比べると高いですが、やはり西洋よりはかなり低くなっています。

 BBCで子供のポルノ規制の番組を作ったプロデューサーが実は子供に性的虐待をしていたという話は有名です。

 日本はアダルト大国です。ひょっとしたら、児童ポルノが子どもへの直接の行為の歯止めになっている可能性もあるわけです。


 それと、刑法が「持っているのを禁止」するという理由ですね。これは明らかに「撮っている実行犯を逮捕できないから」です。薬物禁止や禁酒法と同じですね。西洋的な考えです。

 このニーズがあるからニーズを取り締まるというのも、本当に刑法として正しいかですね。


 また、性的な対象は内面的な問題です。子供を好きになるのも、男が男を好きになる、と同じです。違いは先ほどから言っている子供は判断できないから、結果的に性の対象にすると人権が守れないから、です。


 こういう段階を踏んでちゃんとこの法律って議論されたでしょうか?安易に「罰」を定めろといいますが、刑罰は公権力による人権の侵害です。その法益はしっかりと議論すべきです。


 なぜ、この話をしたかといえば公共の場の「萌え絵」の問題があります。児童ポルノとの違いをしっかり議論すべきでしょう。

 これって女性、特に少し年齢が行った女性のルサンチマン、つまりエセフェミニストに関わってくる…気がします。結果として議員に圧力が働いた一種のポピュリズムに似た作用の気がします。

 怒られそうですが、少子化問題を考えるには、そういうダークサイドまで踏み込むのも必要でしょう。



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