第34話 金魚は水槽が狭いと大きくなれない

 さて、金魚を4匹水槽で飼っていたことがあります。なかなかいい環境が作れたみたいで、多分最後の1匹が死ぬまで10年以上は飼っていたと記憶しています。


 その時に気が付いたのが、1匹死ぬごとに生き残った金魚のサイズが大きくなることです。なるほどなあ、と思いました。それが生物なんでしょう。


 動物には他の動物との距離感が本能的にあるそうです。ある程度他の動物が近づくと自分から離れる距離。警戒する距離。そして攻撃する距離です。


 東京23区は今ほとんど唯一日本で人口増加がみられる地域でしょう。昔は沖縄は微増の予想でしたが、実際は減少しているようです。そして、東京23区に住みたがるのは金持ちと若者です。


 ひょっとしたら日本は人口密度が上がりすぎ、あるいは家が狭すぎるのではないでしょうか?高層マンションの出生率の話もしましたが、そういえばマンションの間取りを考えると、2人以上子供を作る気になれない間取りなのではないでしょうか?


 子供を作るゆとりがある金持ちと、これから結婚、出産する若者は東京23区のマンションに住むのを禁止するのはどうでしょう?快適ですけど「家族を増やそうという意思」を想定した作りではないですよね。


 韓国の出生率が急激に減っているのは、教育問題もありますがソウル一極集中のマンションという住環境のせいではないでしょうか?


 別に首都圏に住むなというのではないです。東京駅からたとえば20キロから30キロくらいの範囲に戸建てのエリアを作って、そこに若いカップルを住まわせたらどうでしょう?


 あるいは2人目、3人目と子を作ったらどんどん広い住宅に格安で住めるようにするとか。まあ、これは原因と結果が逆ですけど。


 東日本大震災後に宮城県で行われた調査では有意に出生率の上昇がみられたとも聞きます。種の保存本能なのか、子を失ったご両親が改めて子づくりをしたのかは分かりません。


 住宅の広さと人口密度。これは生物としての人間の「生存本能」「出産意欲」に大きくかかわってくるのではないでしょうか。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る