第27話 一目惚れとルッキズム ポリコレ映画はなぜつまらない?

 人間が人を好きになる時、どんなメカニズムなんでしょうか。一目惚れという究極のルッキズムから、長年一緒に職場や学校で一緒にいて情が移る。小説なら命の恩人、頼りになる。あとは、優しい人とか穏やかな人、活発な人、面白い人などの性質です。


 人を好きになるのに数式で考えて見ましょう。例えば異性あるいは同性ですが、ややこしいので異性としておきます。男性が女性で考えましょう。


 で、仮説なんですけど、蓄積される「引き付けられ量」みたいな好きになる要素が脳内に蓄積されていって、ある一定の値に達すると好きになるのではないか?と思います。これを好感度と呼びましょう。


 好感度、好きになる値が100だとして、時間×好きになる量がこの100を超えると好きという感情が芽生えるというのが自然かなあと思っています。


 情が移る、理解が深まる型など接触時間が長い場合。1時間ごとに1単位ずつ溜まるとして、100時間一緒にいると好きになる、と。まあ、1というのはかなりの好感度でしょうね。普通は0.01とかマイナスでしょう。1年で200日8時間くらい会って2年で好きになるなら3200時間で100ですから0.03とかの好感度なんでしょう。

 吊り橋効果のメカニズムもこれで説明がつきますね。ドキドキが好感度の蓄積を短時間で加速させるからです。


 時にマイナスの時間も日もあるでしょうから、そういう蓄積が恋愛ではないでしょうか。


 で、一目惚れです。ルッキズムで見た目だけ、と切り捨てるのは簡単ですが、あまりにも自分の好みすぎで、その人にとっての好感度が100万だとしたら一瞬で100を大きく超えるわけです。


 この一目惚れと日々を一緒に過ごしたケースでは恐らく恋愛感情に軽重は無いんだと思います。ただ、その後に人を嫌いになる感情が、一目ぼれはその人の本当の人となりを知らない分、マイナス値が大きくなる可能性が高いということだと思います。だから、見た目だけでビビッと来るだけだと別れる可能性が高いのではないでしょうか。


 何が言いたいかというと、映画、マンガ、ゲームなどでのポリコレです。人をごく短時間で引き付けるためのこれらの創作物で魅力的な美人を出さなければ、人は引き付けられないということです。


 むろん、内面の描き方が秀逸で魅力的な人物ならごくごく短時間でも惚れさせられるケースもあるでしょうけど、やはり人間の情報の量は視覚が9割と言われていますので、見た目にかなう印象はありません。というか美人ならいい訳せずに内容に入り込めたのに、見た目が悪いと要するにその人を理解しないと映画やゲームに入り込めなくなってしまいます。


 ポリコレを意識したコンテンツがつまらない理由です。恋愛と同じメカニズムなんだと思います。













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