弐の九
「ハッハッハッハッ!随分とよく燃えるな!」
聞き覚えのある声に振り向いた。
「ハハハハ!こんな所にいつまでもガキの家なんかあっからこうなるんだよぉ!」
ケタケタと下卑た笑いを浮かべる男達。
ツヴァイのよく知った相手だ。
「あのガキがあんな舐めた態度取らなきゃこうもならなかったのになぁ!ハハハハ!」
燃え盛るブラックハウスの前で笑い続けているのはカジノを作る為と言って立ち退きを要求してきたボム星人達だった。
「ハッハッハッハッ!」
彼等の下卑た声はやけに鮮明に耳に入ってきた。
「爆破してやって正解だぜぇ!」
ツヴァイの中の何かが、プツンと切れた音がした。
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