どうかしてるぜ(詩)

ちっぽけなことに同化して

ソラを見上げる


片翅の黒いチョウ

脚を開き斃れたセミ

誰も聞こえぬ雷のオト

双葉の根付いた黒いミゾ

閉じた部屋の幽かなユラギ

背中に伝わる大地のシンドウ

監視カメラを遮る蜘蛛のタマゴ

傷ついた誰かの痛々しいコエ

白子しらすに紛れた赤いカイブツ

通りすがりの花のカオリ

皮膚を撫でる光のイロ

腕をぐるり這うアリ


ちっぽけなことに同化して

宙を見上げる


いたいな

なんて


どうかしてるぜ

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