第44話 根源へ辿る道
マリアについて歩いて行くと、橋の下にある下水道を歩く事になった。
前方にマリア、ブラウズ、シェルと歩いており、君は殿を務める。
それぞれが持つランタンの明かりのおかげでだいぶ辺りの様子が確認できた。
昨日来た時には感じなかったが、少し異臭を感じる。
目の前を歩くシェルが吐き気を堪えて口元を手で覆っていた。
強烈な悪臭ではないが、君はどこか引っかかりを感じる。
「若干臭うな。昨日は何も感じなかったんだが」
「一応、ここは下水道なの。臭うのは当たり前。もうすぐ先に進めば気にならなくなるはずなの」
ブラウズも昨日はこの臭いを感じなかった。
今になってこれは運が無いとしかいいようがない。
「うっ。マリア、信じますよ。その言葉……」
「大丈夫なの。だからもう少しの辛抱なの」
辛そうなシェルを君は心配しながら、更に奥へと進む。
迷い無く歩くマリアの姿が頼もしく感じる。
道の先に薄っすらと明かりが見えてきた。
「明かりがある? どういうことだ?」
ブラウズが疑問を口にする。
マリアはランタンを消してその疑問に答えた。
「もう明かりが無くても大丈夫なの。ランタンもここに置いておくの」
ブラウズとシェルがランタンを消してマリアと同じようにランタンを置く。
明かりは壁に空いた穴から漏れていた。
マリアは先に穴に入って行った。
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