第43話 ブラウズの頼み

 そしてマリアは、ブラウズに伝える。


「お城の地下に犯罪者がいるのは、私も知っているの。でも、場所はそこじゃないわ。もっと下の深い場所にあるの」

「そんな場所がある訳が……いや、まさか……だが確かに……」


 マリアの答えた場所に対してブラウズは考え込んでいる。

 そこにシェルが疑問をマリアに投げかける。


「地下の更に地下に魔物の発生源があったとして、どうやって行けばいいのですか?」

「そこが問題なの。道を説明するのは難しいわ。でも、神託の内容は私のココに残っているの」


 そうマリアが答えると、自身の頭を指でコツコツと叩いている。


「マリア……案内を是非頼みたいんだが、受けてもらえるだろうか」


 今度はブラウズは落ち着いた様子で話している。

 マリアはその様子を見て満足したのか快諾した。


「そのつもりでここに来たの。私は外で待っているわ」


 君とブラウズとシェルは礼をマリアに伝えた。


「お礼はいらないの。私はただ伝えに来ただけ。頑張るのはあなたたちなの」


 そう言うと、マリアは片目を閉じて可愛い笑顔を見せた。

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