第8棺 いのり その2

 収骨のための部屋に入ると担当者の方がお骨になったキサン氏を丁寧に出してくれた。火炎魔法の火力は強力で残っているのは喉仏の骨とろっ骨、足の指の骨くらいしか残っていない。

 キサン氏の遺骨を囲うようにみんなが並ぶと、骨とは別の金色に輝く何かを見た。


「それではここからのご説明は葬儀屋のナギ様からされると伺っているので、終わりましたらお呼びください」


 担当者の方は再び担当者専用の控室に引っ込み、残ったのは僕とジョンさんとその親族だけ。


「済まないな葬儀屋。本当に」


 直後。僕の目の前に鮮血の世界が広がった。

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