第18話「ジューコフの誤算」


「ジューコフの送った援軍の全滅とゲオルグの亡命の報を聞いた」

「スターリンは激怒」


大馬鹿者め!

「わざわざ援軍を派遣したのに、敵を撃退できず」なおかつゲオルグが裏切っただと⁉


我が軍の部下どもはどいつもこいつも

下劣な裏切り者ばかりなのか💢


同志スターリン

それは余りの侮辱です。

「黙れ」



いますぐ、ジューコフを呼べ・・

「この失態の説明をしてもらおうではないか⁉」

「・・・・・」わかりました

 

時系列は少し戻る


「ブルガーエフは」前線を守る 

「ゲオルグ司令官」のもとへ急いでいた。


良い方か悪い方かどちらかに転ぶかわからぬが

いまの状況なら、戦況を変えれらるかもしれぬな。

そうは思わぬか「ミハイル」よ

この戦況をですか!?


「そうだ」

いまこの時ですら、私は方策を考えておるのだ。


一気にケリをつけるつもりですか⁉



このままでは、強大なドイツ軍の攻撃を受けウラル要塞は壊滅するであろう。

「まずは」前線におるゲオルグの2個師団を正面から向かわせて、敵の動きを確認し、必要とあらば攻撃させることが必要だ。


「そこで」

「カザコフ」よ

君はここから、北西に進路を変えて敵の側面より攻撃したまえ。

私はこのまま進む。

なお状況に応じて自ら行動せよ。

「わかりました」 

「通信兵」

前線におるゲオルグ大将に連絡をとれ

「ハッ」・・・・・


前線司令応答せよ

「こちら」第51大隊・・・・

だが返信は無い

「再び前線司令に通信」・・・・


司令官・・・前線部隊応答なしであります。

「なに⁉」無線妨害か⁉

「イェ」それはありません。

じゃあなぜ繋がらんのだ!?

「おそらくは、敵の攻撃受け全滅か、無線の故障、あるいは不確定要素かもしれません。」


「前線からの情報がないと、うかつには動けんな・・・」

考える「ブルガーエフ」・・・・

このまま前進し敵の奇襲に備えよ。

その後

前線司令部に着いたブルガーエフ大将は驚愕した

これは、どうゆう事だ。


前線司令部の司令官ゲオルグ大将以下部隊もいなかったのである。

司令官どの周囲をざっと見渡してきましたが。

敵の攻撃受けた形跡がありません。

そうか…

この状況を君はどう思うかね⁉

「ハッ」

私が考えられる事は二つです。

「司令部を捨てて移動したか」逃亡したかです」

「逃亡だと!!」

「それは」ありえんな


「いえ」

「モスクワを防衛していた、イワン大将の例がありますので。

「特に」ゲオルグ大将とイワン大将は仲が良いですから、有り得る話ではあります。


「まさか・・・・!!」


「おのれ、ゲオルグめ敵前逃亡しおったな💢」

これでは、援軍の意味さえないわ。

怒りに震えるブルガーエフ・・・・


「参謀が言う」

「司令官」ここは、一度本国に連絡を入れて、指示を仰ぎましょう。

止めておけ、いま報告すると同士スターリンの怒りを買うことになろう。

「このまま我らで敵を殲滅するぞ」

本国へ報告はその後でよい。

「わかりました」



その同じ頃

いまや、ドイツ軍の侵攻拠点では

ジューコフの部隊動くの報告を聞いた

フランツ・ゲッツは、感情を示さぬ声で言った。


まさかブルガーエフ大将率いる4個師団が

この吹雪の中進軍してくるとはな。

スターリンは、窮地に陥っているのか。


我々の大部隊の精鋭は、侵攻作戦の狙い通りモスクワを手に入れた。

しかし、まだ、ウラル山脈と、極東の満洲国、日本が残っている!!


「そこを落として、」総統閣下へ献上しようではないか。

全軍出撃せよ



ソ連前線基地

「司令官」ドイツ軍が現れました⁉

それも、おびただしい数です

き‥来たぞ


なっ・・・・

なんという数だ!!

情報部の報告とは違うではないか!!

我々は、まんまと敵の罠に掛かってしまいました。


くっ・・

全軍に警戒警報発令!!

「ハッ」

戦闘を急げぇっ

ナチ共は待ってはくれんぞ



来たか

フッ・・・!

・・・全ては

今日だ・・・


・・・・もし成功すれば

私はウラル山脈攻略の英雄として

あらゆる名誉と栄光を手に入れることができる・・・・

では・・

行くか・・・!!


その時!!

ソ連軍の放った砲撃が装甲軍団に命中!!

「ムッ!?」

ウヌッ・・始めおったなあっ!!

「アカ共め」だが、貴様らの命も此処までだ。

我が軍団が擦りつぶれたとしてもウラル山脈さえ占領出来ればそれでいいのだ!!


貴様らの戦力は削られてゆく。

無理さえしなければ、最後には圧倒的兵力を誇る

わが軍が勝利するのだ。


全軍っ攻撃を開始せよ~っ


ブルガーエフ大将

敵の反撃が始まりました!!

ウウムッ

さすがはナチスの誇る最新鋭戦車!!

反撃せよ

「撃~っ!!」


その直後土手っ腹に攻撃受けるソ連戦車!!

ウォオッ⁉



側面攻撃だっ!!

あそこの岩陰から撃ってきました!!

進めえっ!!

まずは側面の敵から血祭だっ!!

「目標ッ」側面のドイツ軍‼

ヌウッ!!!

変針だっ!!



「!」よし

アカ共が食いついたっ!!


要塞砲撃て~っ



フ!

要塞砲かっ・・・・・⁉

ならば恐るるにたりん!!

全軍散開し敵をかく乱せよ

「その間に、貴様らを攻め落としわが機甲師団の力を見せてやる


敵堡塁と要塞に向かって突撃

一気に攻めるソ連軍



応戦するドイツ軍

進めっ!!

無敵のわが装甲軍団

アカ共を殲滅してしまえ。



くっ・・!!

うわっ!!

諦めるなぁあっ!!

ここを失えばウラル山脈と我が祖国はナチスによって滅ぼされる。


それ

最後の仕上げと行こうか

全軍総攻撃


連戦に次ぐ連戦により、ブルガーエフ大将の部隊とドイツ軍の待ち伏せにあったミハイルの部隊は壊滅し撤退した。


これによってウラル山脈に楔を打ち付けたヒトラーは東部戦線に王手をかけたのである。

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