第17話「スターリン・反撃作戦」

ナチス第三帝国の電撃攻撃を受け。

ウラル山脈に立てこもるスターリン軍は、反攻時期の計画立案を立てていた。

夏と秋の敗北によりモスクワを占領され、ドイツ軍側の攻勢にとって極めて好都合な状態がつくりだせていた。

「即ち」

戦線全体が独軍が戦略上の主導権を保持していることは明らかだった



「ゲオルグ・フォン司令官」

わが軍の戦線全体が445キロから261キロまで短縮され、重要な部隊はなすすべもなく後方の陣地に閉じ込められています。

それはまずいな・・・・

このままでは、我らは孤立する事になるぞ。

ここは、敵の隙をつき一気に攻勢に出る事はできるが・・・。

目を閉じて考える。



「司令官」

「敵の陣形は完璧です」

ここは、牽制しつつ撤退をした方が良いのでは⁉

君の言うことは理解しているが、撤退は出来ないのだ。

「なぜですか⁉」

撤退すれば、味方の砲弾がわが部隊に飛んでくる。

と、言って突撃すれば前門の虎・後門の狼だ。

結局のところ我々は死ぬことになるだろう。

そ・・そんな事があって良いのですか⁉


それが同志スターリンと司令部が出した答えだ。

我らは何のために戦っているのですか⁉

無論祖国のためだ。

「・・・・」


「そこでだ」

我らを簡単に見捨てる連中の為にこの命を捨てる訳には行かない。

私には、部下の命を守る使命がある

今夜この陣地を捨て、カザフスタンからモンゴルを経由し皆で日本に亡命しようと思う。

「どう、思うかね」

日本にですか⁉

ですが・・日本国が我らを受け入れてくれるのでしょうか⁉

「それは、大丈夫だ」

「モスクワを防衛していた。イワン大将が先に日本への亡命を果たしている」

日本国は我らを受け入れてくれるとの事だ。

「そうなのですか⁉」ありがたい事です


「全員に伝えよ」

各部隊は各々の経路で日本に亡命せよだ

「分かりました」


その頃

「独軍は雪とモヤの世界で、ソ連軍の裏をかきじりじりと前進を続けていたのである」




「ウラル要塞」

・・・・「くそっ」

「ヒトラーめ!」

モスクワを陥落させていい気になりよってからに!!

このままでは済まさんぞ!!

「今度はこちらから一撃くれてやる」


「同志スターリン!」

「どうしたのだ⁉」

参謀本部からの提案書です

「よめ」

戦線の再査定を実施した結果、西側に独軍の6個師団

北に展開している4個師団が六つ連続した防衛陣地に配備されています。

また、これらの陣地中には戦前につくられたものもあり。

縦深は3キロにもなり、そこで進撃は止まっています。

「そうか…」

「今の説明を聞いたな」ジューコフ元帥!!

「はい」

「君の意見が聞きたい」


独軍は長い進撃の後で疲れきっておるようですな。

さらに、今は冬季中で補給困難に陥っている。

今なら、前線におるゲオルグの部隊に増援を送り一気にケリをつける事が出来ます。

そこを足掛かりにしてモスクワを奪還しようと思います。

「なるほど」

兵力はどのくらい必要かね。

4個師団あれば良いかと思います

「わかった」

適任者を選び派遣したまえ。

「わかりました」


だが、ジューコフの送った増援部隊は、ゲオルグの亡命により独軍の攻撃を受け全滅することになる。





































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