そうだ、死にたくなったら京都へ行こう。
第22話 古都、解離性障害と
三月書房と聞いて多くの読書好きは懐かしさを覚えるのではあるまいか。
2020年5月に惜しまれつつ閉店した三月書房は私にとってもバイブルと言っても過言ではない、名物書店だった。
京都の寺町通にある、三月に開業したからネーミングが由来となった、三月書房は亡き吉本隆明氏も訪れたという謂われもあり、京都観光のついでに訪れた人も少なからずいたに違いない。
三月書房を知ったきっかけは解離性障害を発症した真只中の16歳のときだった。
解離性障害とは簡単に言えば、従来、多重人格と呼ばれた心のトラウマに起因する障害だ。
中にはホラー映画のイメージを持つ人もいるかもしれないが、それは断固として違うと言いたい。
多くの解離性障害の患者さんは壮絶なトラウマを抱え、中には通り魔などの悲しい事件に巻き込まれて解離性障害を発症した方もいる。
私もあえて私の過去に受けた仕打ちには触れないが、度重なるいじめや大人からの失跡で14歳のときに解離性障害を発症し、10代後半はずっと閉鎖病棟にいた。
17歳の誕生日も病棟でケーキを食べたし、17歳のときはあまりにも解離の症状が重かったからか、記憶がほとんどない。
ある一定期間の記憶を丸ごと失うのを解離性健忘といい、解離している間は夢なのか、夢じゃないのか、分からず、常に白い視界に覆われ、不可思議なものを見えていた記憶はかすかにある。
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