10月14日

 三日坊主にはすぐになるけど、仕方ない。


 三日坊主という言葉を作った人を恨む。


 もう少し、長くとっておけよ。


 今日は報告がある。


 相方ができた。


 養成所で、「面白いやつ」として評価を受けていた人間がから、急に電話がかかってきた。


 そいつはずっと、養成所でもコンビでネタをしていて、評価も良かった。


 しかし、養成所卒業後に、前の相方とはこのままでは頂点に立てないと思って、解散したそうだ。


 電話は急にかかってきた。


「俺とコンビ組んでくれへんか。養成所の時から気になっててん。」


 単純に嬉しかった。


 俺のことを評価してくれている人間が、養成所内にいた事が。


 ネタ合わせをした。


 もたろん、俺が作ったネタである。


 相方のもと、少しは修正があったが、大枠は当初の予定通り、ネタ作りは進んだ。


 そして、昨日、オーディションを受けた。


 真っ直ぐ合格した。


 なにわ漫才のお手本と言われるほど、気をてらったネタではなかったので、何度も相方に違うネタにしようかと言ったが、相方は折れなかった。


 そのネタでお笑い番組のオーディションに合格した。


 30分番組のワンコーナー。


 それでも、俺からすると、やっと手が届いたチャンスでもあった。


 夢のような数日間を過していたら、日記なんて書いている暇がなかった。


 相方の名前は、田中。


 どこにでもいる名前だ。


 しかし、面白さには養成所の頃から定評があり、俺も少し気になっていた。


 明日は、番組の収録がある。


 不安で眠れない時にこの日記を思い出した。


 明日は頑張るぞ!!


 よし。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る