14話 覚悟

「真葵殿。いよいよ復活したのか……」

「あはは!久しぶりね?」

なんという光景だ。王妃様がまさか昔死んだ母上の妹だなんて……。

「そうよね、茶々は覚えてないもの。見せてあげる!」

次の瞬間王妃様が私と目を合わすと記憶が入ってきた。な、なにこれ……!?

「はやく私のものになりなさい!!」

次の瞬間窓がバリン!と割れ父上が現れた。父上は王妃様に剣を振りかざすが、王様に止められている。

「茶々!無事か!?」

「父上!!」

「みんな逃げろ!!」

次の瞬間紅雅様と杏樹様が結界を張る。私は王雅様と剣豪に連れられて城を離れる。

「うぅ……」

「茶々、泣かないで」

王雅様に頭を撫でられ私は泣くことを止めることが出来なかった。

しかし外に出た瞬間飛雅様がいて、私たちは駆け寄ろうとすると剣を振りかざしてきた。

「……!!うぁ……!!」

呻き声のように飛雅様が叫ぶ。幸い瞬時の判断で魁都殿が剣で対抗したため私たちは助かった。感染を止める方法はないの……!?





「王雅様!!危ない!!」

晴臣殿が叫ぶと仲間であった秀一殿がこちらに向かって剣を振りかざす。弥禄殿が対抗してくれたおかげで王雅様は助かった。

「はやく逃げてください!!」

剣豪同士が戦い私は泣きながら王雅様と雄星殿、雅殿、慶殿と逃げる。なぜ2人はかかってしまったの!?私たちはある家に逃げ込んだ。

「感染をなくすにはどうすればよいのですか!?」

すると王雅様たちは下を俯き、ボソッとした声で言い










「茶々が命と引き換えに鬼の舞を踊るしかない。」

「嫌だ!俺はもう失いたくない!!」

「王雅様。俺たちだって失いたくない。それに茶々殿には……消えて欲しくない……」

「会えなくなるなんて……嫌だ……」













私は覚悟を決め今までの記憶をフル回転させ、鬼の舞を思い出す。そして踊ることを決めた。

「王雅様。私やります。そしてもう母上の妹のような存在を出さないよう私が死滅させます。」

私は隠し持っていた短刀を出すとその短刀は長く変化した。

「茶々。俺も行く。」

繋いだ手を離さないように私たちはギュッと手を握った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る