第6話 マジックバッグ製造
工房の倉庫にはマジックバッグ製造に必要なドラゴンの翼、安価なバッグ用のワイバーンの翼、中級冒険者でも頑張って貯めれば買えそうな容量の少ない小袋用の皮。等々。
早速一つ作ってみよう。先ずは失敗してもいいようにワイバーンの翼を使ったものにしよう。錬金術で上部に開閉出来る蓋が付いた四角い皮箱を作る。次に機能を実現させるパソコンで言えばCPUに当たる魔法陣を組み込んだメインパーツを作る。
魔力を流す部分にはミスリルをつかいベースに魔力を通さない魔力絶縁鉱を使って
魔法CPU(俺命名)を作る。時空間魔法で収納スペース空間を作り出す。
収納品を入れる時と出す時に鑑定魔法、収出魔法を組み合わせるサブルーチンを作る。このプログラムは俺が若い頃にパソコン用のゲームプログラムを作って専門誌に投稿して小銭を稼いでいた時に使用していたベーシック言語と機械語を駆使する感覚で難無く作れた。操作画面は専用魔法を創り出した。アルリース様の加護アルメリアスの知識とひるめ様の加護 地球の知識のおかげだ。
魔力絶縁鉱の上にミスリルで魔法陣を描き、サブルーチンの小さな魔法陣を適宜に配置する。完成した魔法陣に箱に接続するミスリルリード線を引き出して上全面を魔絶鉱で覆う。これで箱を乱暴に扱っても壊れる心配が無い。
リード線を箱の内面に魔法接着し魔力が問題なく流れることを確認する。そこも魔絶鉱でカバーする。
さあ試運転だ。
箱の蓋を開けた時点でスイッチが入る。手元に有った討伐したウルフの毛皮を入れてみる。毛皮はスッと箱の中に吸い込まれた。操作画面が現れる。グレイウルフの毛皮、状態最上級、数量1 その画面の下に『取り出すの』文字。指を触れるとさっき入れた毛皮が出てきた。
次は念じるだけで操作出来るか試す。成功だ。
マジックバッグ1個に時空間魔法、検索魔法、検知魔法、鑑定魔法、転送魔法、整理整頓魔法等々貴重な魔法が数多く使用され、魔力切れが無いように魔力瞬時回復を付与したり、貴重な金属が使われているから流通が少なく、高価で取引される訳だ作れる人も今は俺一人だけらしい。
出来たバッグを鑑定して見る。
中級マジックバッグ。品質最上級。容量100万リットル。時間停止付き。生物排除。魔力瞬時回復付与済。製作者 ショウリュウ タダノ。卸値5億テン。
「おお!凄いな!でもこれじゃ高価過ぎて中々売れないんじゃないか...よし、初心者向けのバッグを作ろう」
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