第7 話 脳筋の素材採取

 初級者中級者向けのマジックバッグとなると、価格は出来る限り低く抑えなければならない。それには時間停止機能は付けれ無いな。形状も箱型ではなく小さな袋状にしょう。当然ドラゴンの翼とかワイバーンの翼は使えない。

 魔力供給は安価な魔石を使おう。魔力絶縁鉱も高価過ぎる。何か代わりになる物を探そう。知識を探るとプララバーという樹木の樹液が使えそうだ。ちょっと探ってみよう。検索魔法でサーチすると。自宅の南方100キロメートル辺りに群生しているようだった。外に出て見渡してみると自宅は広大なカルデラの中に有った。直線では行けないようだ,早急に飛行魔法を覚えよう。

 地形を見るとカルデラの内側の崖裾を樹木や植物をインベントリーに収納しつつランニングトレーニング用の道を作って行こう。日本では運動は苦手だったが今の身体は運動を欲してうずうずしている。どの位の時間が必要か分からないので、野宿に必要なものと食料品を用意した。

「プッピと白も来るか?」

 二人共同意したのででかけることにした。

 脳中の地図に通行ラインを引いてその通りに進む。先ずインベントリーの自動収納距離を5キロに設定する。植物の他に走るのに邪魔な岩石も収納して地面を均し圧力をかけて平らな道にする。それを繰り返して走っている内に目的の場所についてしまった。ここまで3時間位。150キロメートル位だ。時速50キロ!なんて速さだ。

 プララバーの木は白樺の木に似ていて少し樹皮を剝いでみるとジュワっと樹液が染み出した。それを錬金術で精製しながらインベントリーに収納して行く。

 染み出し方が鈍くなったので剥いだ樹皮を元通りに張り付けると剝いだ後が分からないほどにしっかりと張り付いたこれで明日には又採取出来るはずだ。

 1本の木から5リットル取れた。10本採取して昼飯にすることにした。インベントリーから自室にあった携帯ガスコンロと鍋を2個ずつ取り出し水道水を沸かす。

 レンジでチンするパックご飯を湯煎する。もう1つの鍋で冷凍してあったカレーをとかして鍋で温める。良い匂いがする。

(あれ、この匂いで魔獣が寄ってきちゃうかな?)慌てて魔物気配をさぐってみる。

 周囲に気配は少ない。というか、離れて行っているようだ。

 魔物はこの匂いが苦手みたいだな。

「お前たちも食うか?」二人共首を横に振る。

「あたしは木の実を食べてくるね」「僕はその辺の草をたべるよ」

 30分ほど休憩して、プッピも白も帰ってきたので家に戻ることにした。

 きた道ではなく、残りのラインも道を作りながら帰った。

(明日からランニングがてら樹液採取に来ることにするかな)

 帰ったら剣の訓練をしよう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る