第13話 一閃

第十三話 一閃


サイド 剣崎蒼太



 天に作られた黄金の太陽は、バラバラと砂金でもこぼすかのように魔力が剥がれていき、大気へと溶けていく。あと数分もすれば完全に崩壊するだろう。


 剣を杖にして立ち上がる。倒れる事数秒、肉体は既に全快した。魔力を流し込む事で鎧も復元し、戦闘には支障がない。


「さて、と……」


 見上げるのは未だ健在であるアバドン。金原との戦いは奴が大技の溜めに入るまでの間、両者無傷だった。つまり、あれを殺そうと思ったら金原がばら撒いていた光弾よりも上の攻撃が必要となる。


 いや、あの光弾自体は強力だが、普通に迎撃出来たあたりどうにかなる。ただ、『どれだけ上回ればいいか』だ。あそこからどれぐらい上の火力なら通るのか。


 ……予感としては、貫通するほどの一撃をいれようと思ったらそれこそ自傷を覚悟する必要があるだろう。四肢が焼け焦げ、残存魔力を使い潰すほどの出力が必要か。


 ただし、そんな物は撃てて一度。万全の状態なら二回か三回はいけたかもしれないが、流石に魔力がもう半分を切っている。三十分も休めば満タンになるだろうが、そんな時間は当然ない。


 轟音と共に、黄金の鎖が千切れて飛んでいく。雷撃をあび、力任せに引っ張られては壊れていく。鎖は大蛇のようにくねったかと思うと、街へと叩きつけられて被害を拡大させていた。


 あの鎖は金原が作った物。奴が落ちれば、当然拘束も緩む。幸いなのはアレが常に制御しているわけではなく、最初に魔力を注ぎ込んで固定した物という点だろう。もしも常に制御しているパターンだと、今頃消滅している。


 だが、それでも術者が重傷を負ったのはでかい。一本。また一本と鎖が壊されていく。それがタイムリミットを示しているようにも思えた。あれが全て千切れた時、アバドンの行進はもう止められなくなる。


 逸るな。呼吸を整え、魔力の流れを意識する。少しでも魔力の回復に努め、合図を待つのだ。彼女が『弱点』とやらを見つけて連絡をくれるまでに、出来るだけの備えをしなければ。


 その時、耳に着けたイヤリング型の魔道具に反応。新城さんだ。


『もしもーし!聞こえてますか!使い方これでいいんですかね!?』


「大丈夫だ、聞こえている」


『よかった!通じた!』


 魔道具越しに安堵した声が聞こえる。魔力の発信元は……あそこか。


 魔力を追ってみれば、新城さんが少し離れた所のビルにいるのが見えた。少し離れた、と言ってもそれは常人視点の話。転生者からしたら十二分に射程圏内だ。しかもビル自体かなりダメージを受けている。いつ崩れてもおかしくない。


「ちょ、そのビルは危険すぎる!早く降りろ!」


『え、こっちの位置わかるんですか?発信機?ストーカーですか気持ち悪い』


「やめろこんな時に心を傷つけるな」


 女子中学生の『気持ち悪い』は本当にやめろ。人によっては発狂案件だぞ。


「というか茶化すな!本当にそこは危ない!」


『危なくない所なんて今の東京にありませんよ!いいから聞いてください!時間ないんでしょ!』


「っ……わかった。頼む」


 アバドンを倒したらすぐに回収に向かわなければ。あのビル、雷撃か流れ弾のせいかはしらないが、いつ崩れてもおかしくないぞ。


『アバドンにも核はあります!そこを撃ち抜いてください!あの巨体を吹き飛ばすよりは難易度は低いはずです!』


「その核は?どの辺にある」


『動いています!』


「は?」


『胴体を凄い速さで移動しているんです!一カ所にとどまらずに、しかもランダムな動きです!』


「それは……」


 どうにかして核だけぶち抜きたいが、肝心の場所がわからない。かといってあの巨体全体にダメージを与えるのは、現実的とは言い難い。


 つまり、そうなると――。


『私がここから合図を出します!剣崎さんが構えて、その射線上を通る時に伝えます!』


 新城さんにタイミングを預けるしかない。


「わかった。けどそのビルはまずい。他の所に移動しろ。無理そうなら俺が」


『いりません!』


 踏み出そうとした足が、強い口調で止められる。


『私だってこの位置が危ない事ぐらいわかってますよ!けど、アバドンの核を目で追うにはこれぐらいの高さと距離じゃないと無理なんです!』


 わかっている、そんな事は。わかっているから……いいや、これは雑念だ。


 信じると決めたのなら、言うべき事は違うはずだ。


「任せた。死ぬなよ」


『のしつけて返しますよその言葉!私だって、怒っているんですからねあの怪獣に!街をこんなにされて、人が……!なんなんですかあいつ!』


 ここまで怒りをあらわにした新城さんの声は初めてだ。たったの二日と少ししか話していない間柄だが、普段のどこかおちゃらけた雰囲気とは全然違う。


『このうえ剣崎さんまで死んだら、許しませんからね!聞いてますか!?』


「……ああ、わかってる。俺は死なない」


 笑いそうになる口元を抑える。この子はこの子で、ほんの少ししか一緒にいない人間をここまで心配するあたり随分とお人好しな。そのうち悪い大人にでも騙されないか心配だ。まあ、現在悪い大人こと自分に利用されているわけだが。


 ああ、悪い大人だ。子供を鉄火場に立たせて、安心しているなどと。外道の誹りを受けても否定できない。


「だから、頼んだ」


『ええ、やってやりましょうあのクソトカゲ!』


 通話をきり、最後に深呼吸を一度。


「よしっ」


 彼女のタイミングで撃つのなら、近い方がいい。核とやらがどれだけの速度で動いているかはわからないが、言われてから当てるなら接近した方が成功率は上がるはず。


 それに、よくよく見れば奴の足元だけは踏みつけられた以外の破壊が少ない。単純に足元まで攻撃する必要はないだけかもしれないが、あそこまで行けば攻撃がこない可能性もある。


 現在鎖が残っているが、既に半分ほどは引きちぎられた。拘束が緩めば緩むほど破壊するペースは上がるはず。なら、今のうちに突っ込む。


 目標地点は奴の真下。雷撃の雨の中足の間を通ってそこにたどり着く。そして、上に向かって最大の一撃を叩き込む。射線を考えれば、上に撃つのが理想的だ。


 だが、また近づくだけで命がけだ。まったくもって嫌になる。


 両足と剣に魔力を集中。金原への強襲でもはやこちらの存在は気づかれている。今攻撃をされていないのは、単純に鎖の破壊を優先しているから。自分が奴に接近すれば矛先は当然向けられる。


 更に言えば、下に潜り込めるチャンスは一度だけ。雷撃を突破するのに要する魔力と、核の破壊に必要な魔力。それを考えれば、二度目はない。奇しくも、金原に斬り込んだ時と同じだ。


 だからどうした。一回命を懸けたんだ。もう一回懸けてやる。


「おおおおおおおおおおお―――ッ!」


 両手で握り、右肩に担いだ剣から炎を放出。両足に纏わせた魔力と地面を反発。更に強引な加速を敢行。


 一歩で数百メートルを駆け抜け、二歩目で音の壁に迫る。背後で地面と瓦礫が巻き上げられ、空気中に残った熱で溶かされていくのがわかる。


 アバドンの六つある瞳の内、二つがこちらに向けられた。それだけで根源的な恐怖に、心臓が鷲掴みにされたような感覚に陥る。


「――おおおおおおおお!」


 叫べ。誤魔化せ。自分を騙せ。この程度が怖くあってたまるものか。本当に怖い存在には、転生する時に会っているだろう。


 アバドンの背から今も発せられている雷撃の一部が、こちらへと放たれる。本物の雷ではない。速度は雷速には届かない。しかし、威力ならば雷を上回る災害。


 逃げ場など与えないとでも言うように、雷撃が降り注いでくる。


 一撃でも受ければ行動不能は必至。光球よりも破壊力だけなら格段に上。先のように耐久と食いしばりで強引に突破する事は不可能。


 だったら切り払えばいい。


 炎を絶やさず、勢いは緩めず。最適なルートを思考しながら、雷撃の軌道を予測。出来るはずだ。自分になら。何故なら自分とて邪神に作られた神造の存在。与えられた異能にて、それぐらい出来ないはずがない。


 魔力の流れ、そして第六感覚をフル動員して雷撃の軌道とタイミングを予測。そこに剣をぶつけるのみ。


 加速はやめるな。減速すれば雷の乱舞に飲み込まれる。蒼い炎を推進力に変えた剣を振り回し、それに体を無理やり合わせる。全身に異音が響き、激痛が走る。関節がイカレそうになり、肉が千切れそうだ。


 一閃、二閃、三、四……駆けながら、一秒にも満たぬ時間で剣を振るう事十二回。蒼い炎と雷撃がぶつかるたびに、周囲に拡散したそれらが振りまかれる。平時なら幻想的に思えるその光景が、今は生存の証明へと変わる。


 雷撃の数々を潜り抜け、奴の真下に滑り込む。足で地面を抉り飛ばしながら急停止し、しかし炎は燃やし続ける。再度十分な熱まで上げる時間が惜しい。このまま魔力をくべ続ける。


「いつでも撃てる!こっちの位置はわかるか!」


『見えてますよ、この馬鹿!無茶のし過ぎです!死ぬ気ですか!?』


「小言は後だ!タイミングを!」


『ああ、もう!』


 炎を集約し、輝きを増していく刀身。その熱量は溶鉱炉などとうに超えている。周囲には漏れ出ずとも、一度制御を誤れば自分さえ焼きかねない地獄の炎。


 この位置は予想通り雷撃に晒されないが、それも奴が移動するまでの事。いいや、案外鎖を壊しきり射角がとれるなり例のブレスを自分の股下に撃ち込んでくる可能性もある。


 とんだチキンレースだ。だが、根競べなら少しだけ自信がある。


 時間の感覚が狂いそうになる。一秒が一分に感じられ、一分が一瞬に感じられる。新城さんが『見極める』のが先か、奴が鎖を壊すのが先か。


 残りの鎖の数――捨て置け。どのみちここで殺す。


 魔力の流れ――どうでもいい。自分が核を探す必要はない。


 炎の制御――絶やすな。燃やし続けろ。しかし集約はしなければ。最高の一撃。それを撃ちあげてやらねばならないのだ。


 兜の下で、汗が流れる。連続して行われる乱雑な扱いに、剣が悲鳴を上げだした。刀身が僅かにだが泡立ち始めたような錯覚さえ感じられる。


 視界の端で、蒼い光を放ち続ける剣からチロチロと炎が漏れ出始めた。まだだ。まだ持ちこたえてくれ。


 命を預けた相手は、確かに未熟な魔法使い。その上、あって三日も経っていない赤の他人。理屈で考えれば味方として一緒に戦場に立とうとも思えない人物。


 しかし、あの子ならやってみせるという『何か』を感じ取ったのだ。


 だから―――


『剣崎さん!カウント始めます!』


「――ああ、待ってた!」


『三!二!一!』


 剣の魔力を解放。瞬く間に周囲が溶け落ち、足場が崩れていく。鎧さえも熱を帯びて変形していき、その下にある肉体からは焼け焦げた匂いがし始める。


 赤くドロドロに溶けた地面に足を沈めながら、脳がぼやけるのを感じる。痛い。苦しい。辛い。到底耐えられる物ではない責め苦。


 だけど、一瞬ならば耐えてみせる。


『ゼロ!』


「燃え、ろぉぉぉぉぉぉぉおおおおおお!」


 振り上げた剣から放たれた炎は、もはや一筋と光と呼べるまでに集約されている。一直線に昇る光の柱。五、六人程度なら容易く飲み込めそうな太さながらも、アバドンの巨体に比べればあまりにもか細い。閃光はアバドンを貫通し黄金の太陽が残した残骸を打ち砕きながらも、錐で刺されたのと変わらない。


 だが、か細い錐であっても心臓を貫かれたなら話は別だ。


『GYEEEEEEEEEEEEEEE―――ッ!!??』


 天をつんざく絶叫。至近距離からのそれは途中で聞こえなくなった。肌で衝撃は感じている。鼓膜が破れただけだ。


 奴を中心に全てを吹き飛ばされる中、魔道具に感あり。


『核が右に移動を――!?』


 耳は聞こえない。けれど、第六感覚はその音の振動を読み取ってみせた。


「逃がすかぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!」


 両手の籠手は溶け、弾き飛ばされた。むき出しとなった再生が間に合わず炭化しかけている両手から意識を逸らしながらも、制御だけは手放さない。


 いっそ倒れ込むようにして、強引に剣を振るう。


 アバドンの肉体を焼き切りながら、閃光は核を追う。魔力切れまで半瞬もない。全身全霊、本当にこの一撃の後に残るのは燃えカスのみ。回復までに一晩はかかるかもしれない。


 届く。届け。届かせろ。


 振りぬいた蒼の剣はアバドンの肉体を焼いて裂き、勢い余って僅かに地面を抉り飛ばした。


 蒼黒の剣からは炎が尽きて、遅れて全身にやってくる虚脱感。もはや痛覚さえ機能していない。バチャリと音をたてて溶け崩れた地面に両膝をつく。剣を手放していないのは、ただ掌の皮膚が柄に溶けてくっついているだけだ。


 首を上げる事すら出来ない。視界が霞む。それでも。それでもかの怪獣を仕留めたという確信がある。第六感覚が、奴の巨体が崩れていくのを感知している。


此度の戦いは終わった。このまま眠れたのなら、どれだけ心地い事か。


 ――いいやまだだ。


 未だ大気を焦がし崩れた地面を踏みしめて、強引に立ち上がる。このまま倒れれば、アバドンに落ち潰される。そうなれば、新城さんを、ただ人の身でこの死闘に参戦した勇者はどうなる。


 せめて、あの子だけでも救助する。肉体自体は既に全快に近い。限界なのは魔力と剣だけ。視界がクリアになりだした。歪んでいるのは目ではない。熱せられた空気だ。


「かはっ……」


 今になって息を止めていた事に気づいた。いや、気道が焼けていたのか?まあいい。とにかく走れ。彼女を迎えに行かなくては。


 そう思って走り出した時、第六感覚に反応。左手側から急速に何かが接近してくる。


 視線を向ける暇すらない。咄嗟に握りなおした剣を向け、攻撃を受け止める。音さえ置き去りにした一撃。その場にとどまる事は一瞬たりともできず、体が木の葉の様に吹き飛ばされる。


「がっ、ああ……!」


 地面を削りながら、最後には背中を瓦礫の山にぶつけてようやく止まる。


「うっ……そだろ……」


 崩れ落ち、地響きと土煙を周囲にばら撒くアバドン。それらを蹴散らすように、『黄金の翼』を羽ばたかせる者が一人。


 金原武子。あの女が失った右手足から黄金の粒子を溢れさせながら、一対の羽を背にこちらを見下ろしていた。


 奴は地面に落下しながらアバドンのブレスに飲まれたはず。死んではいないと思っていたが、失ったのは足一本だけとは。あげく、その状態でもアレなのか。つくづく化け物じみているな。


「おまえぇぇ……!よくもぉ……!」


 金色の仮面越しに、金原が唸るような声を上げる。見た目は天使みたいなくせに、まるで地獄から響いているみたいな声をだす。


 だが、まいった。


 瓦礫から身を起こし、剣を構える。残存魔力は一割どころか五分未満。通常戦闘ならいざ知らず、奴に通用するほどの火力は出せそうにない。いや、そもそもの話。


 ビキリ。そんな音が手元から響く。


 蒼黒の剣。『偽典・炎神の剣』はもう限界だ。魔力を与え、時間をおけば回復する。感覚からして、一晩もあれば直るか?当然ながら、金原を前にしてそんな時間はない。


 戦力差は明白。こちらは再生した事で五体満足。向こうは止血こそしているが右手足の欠損。だというのに、勝率はたぶん一%以下。


 まったくもって嫌になる。自分はだいぶ恵まれた方だと思っていたが、向こうの方がよっぽどチートらしい。


「見逃しては、くれないか……?」


「どの口が!殺してやる!よくも私の邪魔を!死ね!死んであがなえ!」


 怒りを隠しもしない金原が突っ込んでくる。


 怖い。死にたくない。だからこそ目を逸らすな。勝ちの目があるとしたら、カウンターのみ。ありったけの魔力を乗せた斬撃を奴の突撃に合わせ、首に叩き込む。それ以外に道はない。


 諦めてたまるか。死んでたまるか。絶対に生き残ってやる。


 一瞬にも満たない交差。そこに賭ける。


 そう意気込んでだ瞬間、第六感覚に反応。半瞬遅れて足元に魔力が渦巻く。現れたのはやたら古めかしい城門のような何か。


「は?」


 それが開いて自分が引きずり込まれる。重力だけじゃない。驚きの吸引力。


 落下しながら、自分がいた位置に黄金の風が通り過ぎていくのを見送りながら、一瞬闇に包まれた後石造りの地面に着地する。


 なんだ、どこだここは。


「剣崎さん!」


 銀髪をなびかせて、見知った顔が駆け寄ってくる。


「新城さん?」


 そこには煤にまみれながらも傷一つない彼女が立っていた。え、本当にどういう事?


 この空間は明らかに尋常な場所ではない。床も、壁も、天井も。全てに魔力が満ち過ぎている。というか、突然現れた扉といい、どう考えても『固有異能』の一種。


「初めまして、蒼き炎の剣士よ」


 咄嗟に新城さんを庇いながら、声のした方向に剣を構える。


 そこにいたのは、一人の少女――いいや、少女に見えるだけだ。金原といい人斬りといい、『転生者』の見た目年齢というのはあてにならない。


 桃と白で構成されたドレスにはフリルが多数あしらわれ、彼女の小柄な体を包み込んでいる。手には星型の装飾をした杖。金色の髪を肩甲骨あたりまで流した十代前半ほどの少女。


「貴方に、同盟の申し出をしにきました」


 そう緑色の目を細めて笑いかけてくる少女からは、花の香りがした。


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