第3話 こんじい

「やあ、わしは『こんじい』。よろしくな!」

「俺はれんとよろしく。早速だけど、こんたは絶滅危惧種なの?」

「ちゃうで、わしは絶滅危惧種じゃないな。でもな、わしからもおぬしに伝えたいことがあんねん!地球温暖化って聞いたことあるか?」

「地球温暖化なら少し授業で習ったよ。」

「なら少しは分かっておるな。ところで今年の夏は去年より熱くないか。大きい台風もよくくるし大変だよな。こんな異常気象っていうやつも地球温暖化が関係してたりするんだわ。地球温暖化で地球があったかくなったら、北極とか南極とかの氷が溶けてしまうんだわ。そしたら小さな島とか海と近い国は、海の高さが高くなるから沈んでしまうという事があったり、北極南極に住んでいる動物たちが住めなくなったりするんだわ。地球温暖化は人間がみんなで団結したら絶対ストップできるはずなんだわ。わいたちがいくら頑張っても限界がある。まず、木を切るのをやめてほしいな。木を切るならちゃんと植えてもらわなきゃあ困るわ。車とか発電するときにでる二酸化炭素っていうのが地球温暖化の原因なんじゃけど、植物はそれを酸素に変える力を持っているんだわ。これは知っておるな?ごみを処理するときにも二酸化炭素が発生するんだわこれが。だから、ごみを減らすと二酸化炭素減らせるな?せやろ?だから、給食も嫌いなものでも何でも食べなきゃ。電気のつけっぱなしも冷蔵庫の開けっ放しもいけないな。」

(どうしよう…思い当たる事ばっかりだ。)「だから、まず好き嫌いをなくすところから始めよな。」

「おう、分かった。」

 年長と思われるこんじいの話はすんなり素直に聞けた。小さなことが動物たちに影響を与えているとは全く知らなかった。

 俺が猫のところに戻ろうとすると、ホッキョクグマが俺に向かって手招きをしていた。俺はそれに気づいて早足でホッキョクグマのもとへ向かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る