第5話 三冊分の原稿

俺、ただのアホだと思ってたけどもしかして小説家かな?

違うだろうがよ!!

お前書いて売れてから小説家名乗れよ、もう知らねえからな!!!

ここでボッコボコにしてやるぞ!

売れようが売れまいがな、はよ


一小節でも?


誰が一小節もってこいつった!!誰がだ!!おら!

三冊分の原稿を持って来るまで帰ってくるな!

わかったか、いいか三冊分の原稿だよ!!!


お、お、鬼のような人だ―


そりゃ当たり前だろ、こっちは小さいガキ抱えてんのに

やれ書いている途中だの、こっち連れてくんなだの

追っ払ってさあ

挙げ句が気が頭打って


トンチンカンなっちまった?


違うよそれはてめえだ!!何ガキまで作家にしようとしてんだ。


死ぬぞって?


死のうが活きようが知らねえんだよ!!ほら、間違えてんだろ

生きるだ。

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