第36話

「姫男、タロットやるか?」

「タロット!?」

今まで四柱推命やら九星気学やってたのに、ここに来てのタロットカード!

「まあ、本来は西洋の占いだから、東洋系占い師としては管轄外なんだけどな」

「じゃあ、なんで提案したんですか!」

「えー……姫男の見た目でタロットできたらかわいいやないの」

それかよ!

「じゃ、レッスン始めるぞー」

「はぁーい」

「じゃあ、手始めにカードがここにあるけん、トランプみたいにシャッフルして一枚引きな。」

言われた通りにやってみた。

「これが、ウェルカムカードと言って、最初の挨拶みたいなモンや。で、姫男は、と。」

虹の橋に10個のカップが並び、人が踊っている。

「カップの10か。ええカードや。家族のカードやね。姫男、このカードを見てどう思う?」

「どうって……よく、わからないけど、楽しそうだなとは……」

「それでいい」

「??」

「最初は楽しそうとか嬉しいとか漠然としたものでいい。意味はもっと先や。まずはカードの絵柄を見てどう感じたか?どう思ったか?を大事にして。このカードはあげるから、今日から3ヶ月、誰かを占ってこーい!! じゃ、レッスン終わり!次はいつもの四柱推命じゃ!今回は干合をしつこくやっていくぞう!テキスト開けッ」

気乗りしないなあ。

四柱推命なんて、見慣れない漢字ばっかりで分からないよー。

「気乗りせんて顔してるな?」

「あ」

「四柱推命は占いの基本!これがわかってきたらだんだん他のもわかってくるから!がんばれ!」

早くタロットがしたーい!

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