5 鍵ない?!

「てかよかったー。冬羽と鈴は仲良いのか心配だったけどちゃんと話してる。」

実はこれけっこう心配だったの。

「いやそれな?お互い違うクラスらしいし。」

「あ、そっか。まだぎこちなさそうだから一緒に料理とかさせてみる?」

「面白そう!秀吾天才!」

「やめとけ夏帆、秀吾調子乗る。」

「玲吾辛辣!!!!」

「ふふっ、てかこの坂けっこう長いよねー」

「わかるー、まあ建物が見えてくると嬉しくなるよね。」

そんなことを言いつつ息も切れずに坂を登る秀吾は、さすが現役バスケ部とういところだ。

「あ、見えてきたな」

「ちなみに私鍵持ってない。」

「俺もー」

「…マジ?俺もなんだけど。」

え、どうしよ。親達待つのはやだ。

「もう、なんで兄と姉が忘れてんの?はいどうぞ。」

なんで持ってるの!?!?てか、

「「「ありがとう鈴!!!」」」

みんなハモって草。

「真顔なの草。」

「え、口出てた?!?!」

「バッチリ」

「はっず」

なんか漫才やってるみたいだなー。てか学校では見られない部分とか見れて嬉しい。

「とりあえず私達彗河家に居よう。」

いやーよかった。あのイチャイチャしながら帰ってくる親達を待つなんてごめんだからね。

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