異管対報告第3号-10

 店内に響き渡るサブリナの声は、酔いの回る客達の大騒ぎさえ一瞬だけでも押し黙らさせたのである。それだけ彼女の声は気合と気風に溢れていたのであった。

 そんなサブリナの高まる気合に反し、異管対新宿局の面子の目は点となっていたり眉を潜めたりと反比例し、突然の彼女の行動に一歩は頭を抱えたのである。中でも足立達は顔面蒼白となっており、その視線を慌てて一歩へ向けると、まるでサブリナのことを押し付けるように睨み続けた。

 そんな自分に突き刺さる視線をもろに受けた一歩は、自分に絡んだままサブリナを不思議そうに眺める隣の亀山を払うと慌てて彼女の元へと僅かにふらつく足取りで駆け寄ったのだった。


「なっ、どうしたサブリナ?」

「どうもこうもない、さっきの男が怪しいから同郷の者に話を聞くだけだ!」


 千鳥足を床へ踏み込む一歩は、赤くなり始めた顔から眼鏡を取り片手で撫でると何時のまにか店員のヴァシムの胸ぐらを掴むサブリナの手を払い彼女の角を掴み自分の顔へ向かせながら問いかけた。

 そんな一歩の気の抜けた口調や態度に目くじらを立てるサブリナは、彼の手を払い襟首を掴むとヴァシムの眉間を力強く指差し怒鳴った。その声は一歩を仰け反らせ、指先はヴァシムに指された箇所を撫でさせるほどに圧があったのである。

 そんなサブリナの瞳は真っ直ぐ一歩を見つめており、酔ったとも違う彼女の行動を前に一歩はサブリナの手首を掴んで襟首から離させると口元を隠しながら頭を抱えた。


「サっ、サブリナさん?」

「どしたどした?」

「んっ……?」

「なになに、サブリナがなんかしたん?」


 そんなサブリナと一歩のやりとりの間に、ようやく周りの客はヴァシムを含めた3人の様子をそれぞれの席で注視しつつ、その内容を肴にあることないこと話し始めたのである。

 そして、遅れることようやく異管対の面子も同僚の"酒の場のやらかし"を受け入れ始め、2人へ各々が声をかけつつ、店内の騒動へ対応しようと腰を上げ始めた。

 しかし、そんな酔っ払い達の動きより早くサブリナはその場を離れようと後退りするヴァシムへ再びメンチを切って指で手招きするのである。


「おい、そこな店員!お前だお前、早う来んか!」

「あのう……一体なんが……」

「お前、アイツの仲間か?」

「あっ、あいつ?」


 ヴァシムへ怒鳴るサブリナと怒声に肩を震わせながら歩みる彼の姿は、端から見れば酔っ払いが店員へ絡むという人目を大いに集める光景であった。

 そのような状態でも、サブリナはヴァシムの瞳へ視線を外さず個室へと指差した。その席は当然、彼女達が怪しんでいた大男の席であり、仕切から僅かに顔をだしたその顔に気付いたサブリナが直ぐにガンを飛ばすと困惑するヴァシムの言葉にそんな彼の顔を指さして答えたのである。


「あの男だ!そこに座っとるワシっ鼻の大男だ!」「さっ、さぁ、何のことか?」

「"ポテトサラダ"はまだあるぞ?」


 指差されても個室内へ隠れることなく動じない大男を前に、サブリナは眉間に皺寄せ奥歯を噛みしめると、ヴァシムへ噛みつかんとばかりに歩み寄り吠えた。その怒気は彼を震えさせたが、個室から来る視線を前にヴァシムは視線を天井へ逃しサブリナへ恍けてみせたのである。

 だが、サブリナは自分達のテーブルに置かれた料理を指し示して問い詰めると、その言葉にヴァシムは肩を震わせ彼女へ視線を向けてしまった。そんな彼女の視線はまるで"全てを知っている"と言わんばかりに力強く、彼はそんなサブリナのオレンジ色の瞳に生唾を飲み込んだ。


「ポっ、"ポテトサラダ"ですか?」

「そうだ!ポテトサラダはまだあるのに無いと言ったな。嘘はいかんだろ!ハッキリしないからそんなナヨナヨしとるんじゃ!男ならしっかりせんか!」


 僅かに言葉へ詰まるヴァシムだったが、彼は恍けることを続けた。そんな彼の態度や安心したようにほくそ笑む大男の顔はサブリナの苛立ちのボルテージを大いに高めると、彼女はヴァシムへ掴みかかりその首を振って怒鳴りつけたのであった。

 その様子はいよいよ喧嘩前の張り詰めた空気に似たものへとなり、サブリナ達は他の客の注目の的となったのである。それは波風を立てたくない異管対の面子からすれば緊急事態であった。特に状況を起こす原因となった足立やアデリーナはなんとかしようと足早に彼女の元へ近寄るとサブリナを羽交い締めにしてヴァシムから引き剥がしたのだった。


「ちょっ……サブリナさん!」

「よせよせ!これ以上するとヤバイって!」

「離せ!えぇい、さっきからお前等はウジウジと!うちはウジウジしたのがいっちゃん嫌いなんだ!自分でも虫唾が走ったわ!」


 サブリナを必死に止めようとする足立とアデリーナによって、彼女は宙で手足をばたつかせた。それでも彼女は左右から自分を持ち上げる2人を睨み吠えると、その手を剥がそうと必死に身を捩らせたのである。

 そんな足立とアデリーナの行動は逆に周囲の客から視線を集めることとなり、遂にはスマートフォンのカメラを向けられるような事態となった。


「なんだ?」

「喧嘩?」

「おい、"悪魔"だ、"悪魔"が"外人"に突っ掛かってるぞ?」

「ほっとけよ、こっちからしたら"どっちも同じようなモン"だろ」


 酒に酔う野次馬の声は大きく、周りの客のことに気付いたサブリナはハッとした顔で横にある足立達の顔を見た。

 そして、サブリナが苦笑いを浮かべ足立達に穴が空くような睨みを効かされていると、ようやく重い腰を上げて現場へやって来た他の局員も事態の収集をしようと周りの客へ頭を下げなだめようとし始めたのである。

 だが、そんな局員達の行動を前にしながらも、個室の大男は席から立ち上がるとその全身をみせた。黒いスリーピーススーツのその姿は堂々としており、それまで静かに状況を見ていた一歩の背筋を正させる程なのである。そんな自分に驚く彼は、大男の"酔いのない"足取りに眉を潜めた。

 そんな大男はサブリナや困り顔で縮こまるヴァシムの元へと歩み寄りると、彼女へ会釈した。その視線は不思議とサブリナを拳を強く震わせたのである。

 大男の視線は、サブリナには見下すように見えた。

 そして、サブリナは腕を振り下ろして足立達の手を振り払うと大男を睨み上げたのだった。


「お嬢さん、どうも私が関係しているようだが、何を言ってるのかな?私は……」

「うちにはわかるぞ!お前、なんか隠してるだろ!しかもうちはお前に見覚えがある!誰だ、言え!」


 サブリナの睨みに怯むことのない大男は、堀の深い顔に笑みを浮かべ、流暢に日本語で話しかけた。そのイントネーションは日本語を母国語と思わせる程にはっきりとしており、そこに落ち着いた所作や大物めいた風格が合わさると対峙する一歩や足立の息を呑ませる程である。

 しかし、サブリナには全く関係がなかった。彼女は臆することなく大男へ怒鳴りつけると、そのネクタイへと手を伸ばそうとした。そんなサブリナだったが、周りの客の視線に気付くとその手を止め、数回指を動かすと男へ指差してみせた。

 だが、大男は平然としており、それどころか肩をすくませてみせたのである。

 そんな大男の余裕綽々とした姿に地団駄踏むサブリナを前にした一歩は、彼女の肩を引き男と彼女の間に立った。


「おいおい、サブリナ。他の人に迷惑になるだろ。映画の俳優にでも似てたんだろ?」

「なぁにをいうか!うちが映画だドラマどんだけ観てるか知っとるか!」

「いや、アニメと特撮しか見てない気がする」

「だろう!日本の映画は"出演料にしか金をかけてない"からつまらんし、海外のは"アホ臭い思想がストーリーを邪魔して"つまらん!」


 なんとかサブリナをあやそうとする一歩だったが、そんな彼の言葉に彼女は即座に襟首へ掴みかかると彼を引き寄せ顔を突き合わせた。彼女の息遣いさえ感じられる距離で自分の瞳を睨みつけ捲し立てるサブリナに、一歩は空かさず彼女の両角を掴んで距離を取らせると顔を反らして答えた。

 だが、サブリナは逆に一歩の両頬を掴むと再び彼を自分の方に向かせ吠えてみせたのである。その瞳は一歩を見つめて揺るがず、2人はお互いを掴み合いながら睨み合ったのだった。


「なにより、怪しいから怪しいんだ!」

「んな、"田舎のヤンキー"みたいな絡み方して……」

「うちを信じろ、一歩」

「うぅん……」


 そして、サブリナの言葉と見つめる瞳を前に、一歩は彼女の角から手を離した。それに応じて彼女も彼の頬から手を離すと、若干乱れた服装を正した一歩は立ち尽くすヴァシムの名札を一瞥した。

 そして、一歩は大男の方へ向き直ると彼に向かって頭を下げたのである。


Извинитеすみません.」

「いえいえ、日本語で結構。酒の場ですから仕方ないですよ。"日本人"はアルコールに弱いらしいですから。なにせ"人の言葉"も禄に喋れない訳ですし」


 一歩の口から出て来た謝罪はロシア語であった。彼の口から突然に知らない言語が出て来たことにサブリナは首を傾げ、流暢さが皆無ながらもロシア語を喋りだしたことに他の局員は目を丸くした。さらに、状況が変わり始めたことに、野次馬となった他の客は興味津々なのである。

 そして、一歩の謝罪を受けた大男は一瞬だけ眉を潜めると、柔らかく笑いながらその謝罪を受け取った。

 しかし、それに返す大男の言葉は端々が棘だらけであり、顔を上げた一歩が苦笑いを引き攣らせる程であった。


「いやはや、なんとも……」

「いえ、街を歩いて見てみても、極東の人々は老いも若きも"礼節"を知らないようですので。"実際に見せてみないとやり方を覚えてくれない"でしょうから。まぁ、極東のモノマネ猿は"本質を理解できない"でしょうけれど」

「ははは、"70年代的"で"古臭いこと"を言ってくれますね」


 露骨過ぎる大男の言葉に返す言葉を迷わせた一歩は、彼の様子を伺うように見つめながらも頭を搔いてみせたのである。そんな彼の態度を前にした大男は一層胸を張り、続けて一歩へと皮肉をぶつけた。その内容は一歩が言い返さないことを良いように、更に皮肉や嫌味を強くしたものである。

 その大男の嫌味に、一歩は肩で大きく息を吸うと苦笑いをそのままに言葉の一部へ棘を付けて返した。その言葉に大男は一瞬目を細めるも、直ぐに一歩と睨み合いを始めたのであった。


「いやしかし、1"サージェン"もあると日本の建物は小さくて不便でしょう?"ロシア"は全てが"大きくて大雑把"ですから、建物も広いですし」

「言ってくれますなぁ!えぇ?極東のコビトザルが!」


 少しの沈黙と険悪な雰囲気が客達の視線を更に集め、サブリナではなく一歩が状況を悪化させ始めるという予期せぬ事態に、新宿局員は反応と仲裁に遅れた。

 だが、ようやく足立とアデリーナや応援に加わろうとする白川やエリアーシュが止める前に一歩は口を開いてしまった。いつの間にか苦笑いは馬鹿にするような笑みへと変わり、彼の口から出てきたのは大男も怒鳴り返す皮肉であった。大男はそれだけでも収まりがつかず一歩へと掴みかかろうとするも、エリアーシュとサブリナが彼を背中から引っ張りその手は宙を切ったのである。

 そして、一歩は薄っすらと大男へ笑ってみせた。


「皆、コイツを取り押さえろ!不法入国だ、小笠原、警察に連絡してくれ!」


 そして、一歩は店中に響く大声を張った。その声は他の客やそれに対応する局員を含めて全員の意識を集めたのである。


「えっ、いきなりなんでです?」

「"ロシア"人が"新ソ連"の"サージェン単位"で皮肉られて受け流すか!」


 とはいっても、小笠原が一歩へ尋ねかけるのと同様に酒の場の喧嘩の類と思っていた新宿局員の多くは首を傾げており、頭を抱えやけくそ気味に足立とアデリーナが逃げ場を防ごうと静かに出口側の通路に向かうだけである。

 そんな状況を前にして一歩が思わず理由を大声で説明すると、彼は口を開いたまま止まり大男を見た。男は目を丸くして慌ててその場を逃げようと出口に駆け出し、それに合わせて足立達は急いでその後を追ったのだった。


「なっ、なんやて!」

「ちょっと、いきなりどういうことです!」

「居酒屋で国際問題とか勘弁ですよ!"ヒロシマ・ナガサキ"は"YouTubeの画面"だけで十分ですって」

「えぇ、マジですか」

「度胸なんてレベルじゃないですよ!」

「なんだ?事件か!」

「おいおい、スマホスマホ!」

「撮っとこ、これ」

「おい、カメラ回せよ!配信できるか?」

「ちょっ、港さん!その人、もしかするともっと怪しいかも……」


 逃走を図る大男は野次馬の客や遠巻きから状況を見ていた店員を払い除け、取り押さえようとする足立とアデリーナを躱した。その状況を前にして一歩も大男を追おうとしたが、状況を理解しきれていない亀山が説明を求めようと止めたことで完全に動けなくなった。

 それと同様に大男も野次馬の多さに逃げ場を失い、身構える足立やアデリーナを前に額から汗を流したのである。

 亀山達に詰め寄られる一歩は閉塞した状況で有利にことを進められる木瀬に助けを求めようとその姿を探したが、彼女はイビキをかいて寝ている始末であった。

 対応策から手数が少ないことに頭を捻ろうとした一歩だったが、その耳に白川の声が届いた瞬間、店の入口の自動ドアが開きながら明るい音楽を奏で始めたのであった。


「いやいや、皆を待たせてしまって申し訳ないね」

「全くだよ、これだから総務省の"腰抜け"と内閣の"盗賊"は自分の給料以外考えてなくて困る」

「君が言うと説得力が……」


 そのドアから店内へやって来たのは、貞元とコールマンの2人であった。突然の2人の登場により、大男の逃走を防ぐバリケード代わりとなっていた人混みは驚きから背後を振り返り、まるでモーゼの海割りのように裂けたのである。


「あっ……」

「えっ……」

「おっ……」


 そして、貞元とコールマンは大男と目があった。その瞬間はそれぞれが互いに目を丸くして声を漏らし、様子を伺いあっていた。だが、各人が目の前の相手が何者かを理解してゆく程に顔が青くなり、最後には冷や汗を滝のように流し始めたのであった。


「トっ……トリーフォン・オノプリエンコ!」

「一歩!サブリナ、そいつから離れろ!そいつは国際指名手配の……!」


 驚きと焦りから貞元が叫びコールマンは足立とアデリーナより先に一歩とサブリナへオノプリエンコと呼ばれた男へ指差し声をかけた。それに遅れてオノプリエンコは他の出口を探そうと辺りを見回すも、事務要員を含めた新宿局員が辺りを固め始めたことにより、彼の逃げ場は完全になくなったのである。


Дерьмоクソ!」


 絶体絶命の状況にオノプリエンコは床を踏みつけ大声で怒鳴ると、大きく腰を落とし両手を地面に付けた。まるで関取のような体勢から大きく背中を丸めた彼は、その両手を振り上げたのである。

 そして、振り下ろされた床は木材やコンクリート片を撒き散らして砕けた。


「「えっ……」」

「|Дальневосточные обезьяны! Как ты смеешь беспокоить меня!《極東の猿どもが!よくも私を邪魔したな!》」


 一歩とサブリナにオノプリエンコは背が高くガタイが良い以外は普通の人間に思えた。だからこそ、普通の人間であれば両腕で床を砕くという余程でないとできない事象を前に思わず呟き、改めて彼を2人は凝視した。

 オノプリエンコのスーツの両袖はなくなっていた。それは彼の腕が下の長さの3倍以上に伸びていたからであり、4mはくだらない長さとなっていた。更には腕の経が人の胴体3人分は下らない程に太くなり、体に似合わない不釣り合いなものとなっていたのである。

 そして、オノプリエンコは呪詛の言葉と共に変身した。


「おいおい!」

「スマホ止めるなよ!」

「あれって!」


 オノプリエンコの着ていたスーツやシャツは隆起する筋肉によって破られ、彼の着ていたものは膨れ上がる彼の体によって全てが布切れと化していった。

 まるで風船が膨らむかのように大きくなってゆくオノプリエンコの姿は野次馬達のスマートフォンに撮られ、彼らは画角を注視してた。

 しかし、オノプリエンコの体が何時しか天井に届くほどとなると、彼らはスマートフォンの存在を忘れその瞳で彼を見つめ、巨大な筋肉の塊となった彼の姿をあ然と見つめていたのである。


「「うぉおおぉおおあ!」」


 オノプリエンコを凝視する沈黙の後、彼は、猛烈な熱風と蒸気、衝撃波を撒き散らしたを撒き散らした。その衝撃は多くの客や新宿局員を吹き飛ばし、一歩とサブリナも例外なく吹き飛ばされた。

 その衝撃波は人だけでなく建物の壁や天井に床さえも打ち砕くほどであり、電気の明かりが吹き飛んだ室内に大きく空いたビルの穴から差し込む外の光が、巻き上げる建材の煙を白く光らせていたのである。

 その光の中、ゆっくりと立ち上がる影は人の姿ではなかった。


「"新ソ連のキキーモラ"ってアダ名は……」


 眠らぬ街の灯りの光で見えるオノプリエンコの姿は

、もう人ではなかった。堀の深かった顔は白い毛並みに狼のようであり、その口は白鳥のようなくちばしが不自然に牙を生やして伸びている。その頭を太い首で支える胴体は熊のような太く分厚い毛皮に覆われ、長く細い腕に鶏のような足とボルゾイのような尻尾を生やしていた。その異形の巨体は、老婆のように背中が曲がっているものの、それでも居酒屋だったフロアの床と天井を打ち壊し、その上下のフロアさえも破壊してようやく直立できる程の大きさであった。

 そんな現実離れした状況を前にして貞元が呟くと、目の前の巨体はゆっくりとその体を動かし曲がっていた背中を大きく海老反りさせたのである。その動きは更にビルを壊し、破片と振動を辺りに撒き散らした。


「マジなワケだ。だって……」

「そりゃ"本物"だったら、皆そう呼ぶよ」

「ypaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!」


 呆然と目の前の破壊を見つめる貞元とコールマンの呟きを掻き消すように怪人キキーモラとなったオノプリエンコが雄叫びを上げ、夜の新宿は唐突に現場へとなってしまったのだった。

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