第4話 戦いへ

 かくして桃太郎一行は山をくだり、賑やかな町に出た。時代劇のような活気ある街並み。橋が架かった川沿いには満開の桜が続いている。花見をしている人々が多くいた。

 周囲の人々は、桃太郎一行を興味深げに見ていた。『日本一』というのぼり旗をかかげ、動物を3匹連れているのだ。見世物をする芸人に思われているのかも知れない。


「鬼は一体どこにいるのでしょうか?」


 若き神はハッとした。凶暴な鬼。そんなの、現実にはいないからな……。一体どうすれば……。鬼の代わりとなるもの……。


「キャー!!」


 突如、若い女性達の悲鳴が響いた。

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